2000 Fiscal Year Annual Research Report
研究開発の国際化と文化的多様性による新技術創出効果に関する研究
Project/Area Number |
12873012
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
林 倬史 立教大学, 経済学部, 教授 (50156444)
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Keywords | 研究開発の国際化 / 文化的多様性 / 米国特許 / 工業技術 / 基礎研究 |
Research Abstract |
2000年度は、日欧米エレクトロニクス系企業19社が研究開発の国際化をどの程度進展させてきたかを分析した。分析手法は、これら対象企業が1980年、1985年、1990年、1995年、1998年にそれぞれ取得した米国特許とこれら企業名で発表された米国刊行論文の検索に依拠した。検索結果の中間報告は、日欧米19社いずれにおいても研究開発活動が国際化してきていることが確認された。米国特許の分析結果からは、EU3社がもっとも国際化の程度が高く、米国7社が続き、日系9社平均がもっとも低く、1998年時点でわずか4%であった。ただし、これら日系企業の海外拠点が関与した米国特許は着実に増加していることが判明した。他方、米国発表論文の分析結果を1998年に限定して紹介すると、EU3社の国際化の程度がもっとも高く、続いて日系9社平均(28%)が米系7社平均(26%)よりも高い数値を示した。したがって、日系企業は研究開発の国際化を工業技術の領域よりも基礎研究の領域において急速に高めてきたことが明らかとなった。次年度においては、これら企業の研究開発の国際化が具体的にどこの国籍の研究機関によって成されてきたのかを解明していく予定である。
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Research Products
(2 results)