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2000 Fiscal Year Annual Research Report

固体粉末試料中の14Nスピンに対する高分解能NMRスペクトルの測定

Research Project

Project/Area Number 12874071
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Research InstitutionOkazaki National Research Institutes

Principal Investigator

桑原 大介  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (50270468)

Keywords核磁気共鳴 / 14Nスピン
Research Abstract

固体状態の蛋白質に含まれる窒素核は99.6%が^<14>Nスピンを持つ。そして^<14>Nスピンをもつ窒素核は固体蛋白質中においては大抵1MHzを超える核四極子相互作用をもつ。それゆえ通常のNMRの手法ではそのスペクトルを測定することすら難しい。さらに高分解能なスペクトルを得ることは今まで実現されていない。本研究では最初にスピン1のエネルギー状態の|1>、|-1>間の直接遷移から得られる^<14>Nオーバートーンスペクトルを試料二重回転のもとで測定することを試みた。オーバートーンスペクトルは核四極子相互作用の1次の影響を受けないため、通常のNMRスペクトルに比べてはるかに狭い線幅をもつ。さらに残った線幅は試料二重回転により消去されるので理論上^<14>N高分解能NMRスペクトルが得られるはずである。
我々はまず標準サンプルのN-acetyl-DL-valine(NAV)を二重回転させながら実験を行った。しかし^<14>Nスピンのオーバートーンスペクトルそれ自体が観測できなかった。そこでNAVの単結晶を合成し、それを試料二重回転用のロータにセットし試料を静止させて実験を行った。すると単結晶に対する^<14>NスピンのオーバートーンNMRスペクトルが測定できた。さらに試料をL-alanine,glycineと代えて試料二重回転の実験を行った。それらの結果はNAVの結果と同じであった。これらのことから、試料二重回転のロータを構成するポリイミド系化合物中の^<14>Nスピンの信号がバックグラウンドとなって試料の信号を覆い隠していることが判明した。そこで新たに窒素をまったく含まないKel-Fを用いてロータシステムを再構築することを試みることになった。

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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