2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12875118
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福永 俊晴 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (60142072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 恵司 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (80324713)
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Keywords | ナノポーラスカーボン / カーボンエアロゲル / 水素吸蔵 / カーボンマイクロコイル / 中性子回折 / 原子構造 |
Research Abstract |
(A)軽量水素吸蔵材料としてグラファイトのポーラス化を試みている。 1.ナノポーラスカーボン(カーボンエアロゲル)の水素化 アルコールの超臨界状態を用いてゲル状のカーボンを作製し、さらにそのゲル状カーボンを乾燥させてナノポーラスカーボンを作製し、それを圧力セル中に入れベーキングした後水素を6Mpaまで導入し水素化を試みた。しかし、現在のところ多量の水素吸蔵の形跡は観察されなかった。 2.ポーラスカーボン形成 ここではTi-CやAl-Cを用いて、それらの試料を高温に保持し、TiやAlを蒸発させることによりポ-ラスカーボンの形成を行っている。さらに現在、それらの原子構造を高分解能中性子回折を用いて明らかにしようとしている。 3,カーボンマイクロコイル 微量の硫黄を含むアセチレンをNiなどの触媒中で750-800℃で0,5-2時間熱分解させることにより得られる。As-grownのカーボンコイルはほとんどがアモルファスであるが、2500-3000℃で熱処理をするとコイル状を保持したままグラファイト化する。 このような多種多様な方法でナノポーラスカーボンやポーラスカーボン、そしてカーボンマイクロコイル、さらにカーボンナノファイバーなどを作製し、水素吸蔵特性をチェックしながら、そのカーボン材料の構造を高分解能中性子回折によって観察している。 (B)TiやMg金属を含む水素吸蔵材料 グラファイトにTiやMg金属を混入させ、軽量でかつ、水素を多量に吸蔵させることができる材料の探索と、中性子回折による構造観察、ならびに水素原子の存在位置の観察を行っている。
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