2000 Fiscal Year Annual Research Report
微小体マニピュレーションにおける凝着問題の解決-新しいマイクロ接合プロセスのための基礎研究-
Project/Area Number |
12875135
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 邦夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70226827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦郷 正隆 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (50302948)
斎藤 滋規 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30313349)
恩澤 忠男 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10016438)
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Keywords | 凝着現象 / 静電力 / 分離 / クライテリオン / マニピュレーション / 微小体 / 半導体 / デバイス |
Research Abstract |
我々人間の体のサイズでは,重力が固体間凝着力(凝集力)を圧倒的に上回る.しかし,マイクロ接合の分野に置いて,この常識は現実と逆である.マニピュレーターで掴んだ微小体は離せない.重力は物体の大きさの3乗に比例し,固体間凝着力はその2乗に比例するためである.凝着した微小体の分離が出来るようになれば,ウエハ上にさらに別のデバイス(素子)を直接無加熱接合することが可能となる.本研究は,半導体デバイス自体およびその製造プロセスを一新する契機となる可能性を開く.凝着した物体を引き離す力として,重力,磁力,静電力,および,接触による力,が考えられる.デバイスのマイクロ接合における制御性,精密性を考慮すると,静電力が最も可能性が高い.すなわち,マニピュレーターに電圧を印加し,試料とともに帯電させることにより,凝着した物体を分離することが可能である.そこで本研究では,静電力による分離力を予測計算するシステムを完成させた.また,その結果の正しいことを実験的に確認した.そして,静電力で凝着した物体の分離のためのクライテリオンを明らかにした.また,理論的な検討により,発生する力がサイズに依存せず,物体の相対形状のみに依存することを示した.無次元化による検討により,マニピュレーターの最適形状を決定するための指針を明らかにした. 本研究における成果の一部は,すでに,昨年末ベルリンの国際会議にて発表し,Journal of Applied Physics誌に投稿済である.また,平成13年4月に溶接学会で発表の予定.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] K.TAKAHASHI, et al.,: "Design of Adhesional Bonded Joints for Small Objects"Proceedings of Electronics Goes Green 2000+ (VDE VERLAG,Berlin und Offenbach 2000) ISBN 3-8007-2569-X. 1. 103-107 (2000)