2000 Fiscal Year Annual Research Report
レトロトランスポゾンMAGGYのアクチベーションタギングへの利用
Project/Area Number |
12876011
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
土佐 幸雄 神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (20172158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
眞山 滋志 神戸大学, 農学部, 教授 (00112251)
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Keywords | レトロトランスポゾン / トランスポゾンタギング / いもち病菌 / Pyricularia grisea / Magna porche grisea / GUS |
Research Abstract |
レトロトランスポゾンMAGGYをタギングツールとして有効に利用するためには、その転移を人為的に効率よく制御できることが必要である。その条件を明らかにするため、MAGGYのLTRに存在するプロモーターにGUS(β-glucronidase)遺伝子をin flameに連結したコンストラクトを、MAGGYを持たないコムギいもち病菌(Pyricularia grisea)に導入し、種々のストレスを与えて発現様相を検討した。熱処理、重金属処理、メチルビオロゲン処理、抗菌性物質処理、プロトプラスト化、UV照射を行ったところ、GUSの活性化が認められたのは熱処理、重金属処理、酸化ストレス処理であった。処理の容易さを考慮し、MAGGYの活性化には熱処理が最も適切であると考えた。一方、同コンストラクトを他のいもち病菌、ウリ類炭疽病菌に導入し、同様に活性化条件を検討したところ、いもち病菌においてはコムギ菌内と同様のストレス応答性を示したが、ウリ類炭疽病菌においてはほとんどストレスによる活性化は認められなかった。これらのことより、MAGGYのタギングツールとしての適用範囲はいもち病菌集団(Pyricularia属菌内)に限定されると考えた。
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