2000 Fiscal Year Annual Research Report
Rhodococcus属細菌の線状プラスミドを利用したベクター系の開発
Project/Area Number |
12876018
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
福田 雅夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (20134512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
政井 英司 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20272867)
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Keywords | 線状プラスミド / 複製機構 / ポリ塩化ビフェニル / 環境汚染 / 不和合性 / Rhodococcus |
Research Abstract |
Rhodococcus sp.RHA1株に存在する線状プラスミドの複製起点についての解析を行い、以下の結果を得た。 RHA1株内で複製ができないコスミドベクターに選択マーカーとしてチオストレプトン耐性遺伝子を挿入したCharomid 9-28::Ts^Γを用いてRHA1 total DNAライブラリーを作製した。このライブラリーをRHA1株に導入し、チオストレプトン耐性を指標にしてRHA1株内で複製可能な形質転換体を検索した結果、pCHB79の単離に成功した。パルスフィールド電気泳動によってRHA1株の線状プラスミドを分離後、pCHB79の4-kb HindIII断片をプローブに用いてサザンハイブリダイゼーションを行った結果、インサート断片の由来が線状プラスミドpRHL3であることが示唆された。また、pCHB79をRHA1株に導入して得られた形質転換体では全てpRHL3が消失しており、pCHB79はpRHL3に対して不和合性であることが示された。これはpCHB79がpRHL3と競合する(共通の)複製機構を持つことを意味し、pCHB79が実際に機能しているpRHL3の複製領域を含んでいることを示すものと考えられた。サブクローニングにより複製領域が含まれていると示唆されるDNA領域を縮小した結果、6-kb Bg/II断片の取得に成功し、現在その塩基配列を決定中である。 pRHL2の複製起点を含むDNA断片についても同様の方法でスクリーニング中である。また、pRHL3の末端配列の取得も進行中である。
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