2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12876053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
長 裕幸 佐賀大学, 農学部, 助手 (90136599)
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Keywords | TDR / 根 / 比誘電率 / 2相モデル / Mixture model / 体積水分率 / 非線形最小自乗法 / 根容積 |
Research Abstract |
今年度は、現場から植生ごとサンプリングした材料について、根を採取し、TDRを用いてその比誘電率の測定を試みた。解析には、水と根の2相モデルを用いて根の比誘電率を間接的にもとめた。Mixture Modelとしては、Birchak et al(1974)の式と、Bruggeman Modelを用いた。 供試材は九州大学久住高原農場で植生を含め、深さ20cmまでサンプリングしてきた土層について、実験室内で葉茎部を除去し、洗浄して集めた根を用いた。 まず、根の容積と水分量との関係を測定した結果、両者間の線形性は非常に高く、無作為抽出したサンプルについての根の水分率は、ほぼ一定値を示した。 次に、作為的に根の生育ステージの異なる6種類のサンプルについて混合体の比誘電率K_c、根の体積率pをもとめ、両モデル式について非線形最小自乗法で、根の比誘電率K_rをもとめた。その結果、Birchak等のモデルでは49.00、Bruggemanのモデルでは48.82の値が得られた。これは、根の比誘電率が一定であるという条件下でもとめた値であるが、両Model間の差はほとんどなかった。しかし、根の水分量の変化に伴い、比誘電率も変化することが考えられ、各サンプル毎にBruggemanモデルについてK_c、pを代入し、K_rを数値的にもとめた。その結果、作為的に選んだ、根の生育ステージ(色と大きさ)の異なるサンプルについては、水分率が0.52から0.73の範囲で分布していることが分かった。また、それらの水分率に対し、Mixture Modelで推定した根の比誘電率が、ほぼ線形的に応答していることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] G.H.deRooij,H.Cho,M.Inoue,N.Toride: "Finger Formation and its Relation to Lateral Flow in the Induction Zone"Preferential Flow Proceedings of the 2^<nd> International Symposium January 3-5, 2001, Honolulu, Hawaii, Published by ASAE. 173-176 (2001)