2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12876064
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
葉原 芳昭 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (30142813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 洋一 岩手医科大学, 医学部, 教授 (40118253)
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Keywords | SALPC / 一重項性酸素 / 肥満細胞 / カルシウムイオン / 画像解析 / スルフォローダミンB / compound 48 / 80 / 開口放出 |
Research Abstract |
肥満細胞では、生理的な開口放出が起こる際に細胞内のカルシウムイオン濃度が上昇する。このカルシウムイオン濃度上昇については大部分が細胞外からの流入に依存している。本研究により、Sulphonated aluminium phthalocyanine(SALPC)による光増感作用が分泌を抑制することが明らかとなったことから、今年度は細胞内カルシウムイオン濃度変動にたいする光増感作用について検討を加えた。G蛋白質を直接刺激してヒスタミンの分泌を促進すると考えられているcompound 48/80は、細胞内のカルシウムイオン濃度を容量依存性に増加させた。SALPCを前負荷し、光照射を加えて光増感作用を惹起しても、このcompound 48/80刺激による細胞内カルシウムイオン濃度上昇は影響を受けなかった。カルシウム画像解析法により、細胞内カルシウムイオン濃度の空間的変動も詳査したが、やはり影響は認められなかった。カルシウムイオン解析に用いた同一細胞における開口放出活性について、開口放出のプローブであるsulphorhodamine Bで検討したところ、光増感作用によって開口放出が強く抑制されていることが確認された。さらに一重項酸素の消去薬であるアジ化ナトリウムは光増感作用による開口放出抑制を一部解除した。以上の知見と昨年度の結果より、細胞内情報伝達系、特に分泌に関わるシグナルトランスダクションにたいする光増感作用のメカニズムについて以下のように結論した。光子エネルギーによって一重項酸素生成薬から一重項酸素が遊離し、遊離された近傍で細胞内情報伝達系に関わる特に機能蛋白質の構造と機能を変化させる。肥満細胞の場合は、その蛋白質はカルシウムイオンの上昇より下流にある機能蛋白質であると推測される。開口放出時には果粒膜と細胞膜が相互作用する際に数種類の機能蛋白質が関与していると考えられており、またそれらの相互作用にカルシウムイオンも密接に関係しているとされている。光増感作用の作用部位としてこれら開口放出に関与する機能蛋白質の可能性が強く示唆されるので、今後はこれらについて検討を加えたい。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Takahashi-Iwanaga: "Oscillatory Ca^<2+> signals evoked by cholinergic stimulation in isolated rat pancreatic duct cells"Biomedical Research. 21. 283-290 (2000)
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[Publications] S.Hashikura: "Photodynamic action inhibits compound 48/80-induced exocytosis in rat peritoneal mast cells"Japanese Journal of Veterinary Research. 49. 239-247 (2001)
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[Publications] H.Takahashi-Iwanaga: "ATP-evoked calcium responses in terminal Schwann cells of lanceolate sensory endings isolated from rat vibrissae"Neuroscience Letters. (印刷中). (2002)
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[Publications] 葉原芳昭: "SA Medicine"Inter Zoo. 7 (2001)