2000 Fiscal Year Annual Research Report
腸炎ビブリオVNC菌のシグマファクター発現量と転写産物の解析
Project/Area Number |
12877046
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
友近 健一 岡山大学, 薬学部, 助教授 (00093691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠田 純男 岡山大学, 薬学部, 教授 (50029782)
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Keywords | 腸炎ビブリオ / VNC菌 / シグマファクター / ストレス対応 / mRNA / 発現 / RT-PCR / PCR |
Research Abstract |
本研究課題に関する科学研究費補助金は,平成12年10月に追加交付が認められたものである。従って,現在の段階は申請課題に関する各種実験の準備途上であるが,以下の知見に関しては若干の成果があった。 1.すでにゲノム解析が終了しているコレラ菌シグマファクターの塩基配列を基にPCRプライマーを作製し,腸炎ビブリオ及び他のビブリオ属菌におけるストレス対応シグマファクター遺伝子(rpoS)の存在を確かめた。今回作製したPCRプライマーは腸炎ビブリオに特異的ではなかったが,RT-PCRによるmRNAの定量に使用可能であることが明らかになった。 2.他のシグマファクター遺伝子の検出も試みたが,rpoH以外の遺伝子の検出は困難であった。現在これら遺伝子を特異的に検出できるプライマーの検討を継続している。 3.腸炎ビブリオを低温・低栄養条件にてインキユベーションすることにより作成したVNC菌におけるrpoS遺伝子の存在も確認でき,その量は同じサンプルで観察される生菌数の100万倍以上のレベルであった。この結果は,かなりの数のVNC菌の存在を示唆していた。 4.VNC菌におけるrpoS遺伝子の発現量をRT-PCRにより測定を行ってみたところ,インキュベーション期間により成績に変動がみられたが,少なくとも生菌数の1万倍から1千倍程度の生菌数に相当するmRNA量が観察された。現在,この結果を基にVNC菌の菌数測定系を作成することを試みている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.J.Alam: "Analysis of Seawaters for the Recovery of Culturable Vibrio Parahaemolyticus and Some Other Vibrios."Microbiology and Immunology. 45. (2001)
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[Publications] K.Bi: "Analysis of Vibrio mimicus clinical strains by arbitrarily primed polymerase chain reaction."Microbiology and Immunology. 44. 149-153 (2000)