2000 Fiscal Year Annual Research Report
HTLV-I感染細胞上清に含まれるウイルス感染促進因子の解析
Project/Area Number |
12877051
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
原田 信志 熊本大学, 医学部, 教授 (60173085)
|
Keywords | HIV-1 / エイズ / HTLV-I / 感染促進因子 / pseudotyped VIRUS / Tax / 細胞培養上清 / ウイルス吸着 |
Research Abstract |
HTLV-IとHIV-1との相互関連を追究する目的で、HTLV-I感染細胞の細胞培養上清のHIV-1感染に与える影響を調べた。HTLV-I感染培養細胞株としてMT-2、MT-4、LCL-Kan、IZ-86を、他のT細胞株としてHUT-78、H9、PM-1、Jurkat、MOLT-4、CEMを使用した。培養7日目の上清を集め、感染細胞に50%として作用させた。ウイルスはルシフェラーゼ遺伝子をレポーターとしたpNL-luc DNAとエンベロープ蛋白としてHIV-1X4、R5、MLV、VSV-Gをもったpseudotyped virusをつくり、MAGI/CCR5細胞に感染させた。感染後3日目、細胞のルシフェラーゼ活性を測定し、上清のウイルス感染に与える影響を評価した。ウイルスの感染性を増強させる現象はHTLV-I感染細胞の培養上清だけでなく、HTLV-Iが感染していないT細胞の上清でも認められた。しかし、HTLV-I関連T細胞の培養上清にその感染増強活性は高かった。上清による感染増強はどのpseudotyped virusでも同様に認められたことから、この感染増強作用はレセプターへのウイルス吸着以降に働いているものと思われた。以上の実験から上清によるHIV-1感染増強は必ずしもHTLV-Iに限られたものではないこと、感染増強は吸着以降に起こっていることが考えられた。今後、因子の決定、感染増強作用機構の解明を試みる。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Maeda,Y.,Foda,M.,Matsushita,S.,and Harada,S.: "Involvement of both V2 and V3 regions of the CCR5-tropic human immunodeficiency virus type 1 enelope in reduced sensitivity to MIP-1α."J.Virol.. 74. 1787-1793 (2000)
-
[Publications] Tempatsu,A.,Maeda,Y.,Song,W.,and Harada,S.: "HTLV-I Tax is not the only one factor to enhance HIV-1 infection in culture-supernatants"Virus Genes. (in press). (2001)