2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12877169
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
齋藤 康 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (50101358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 和男 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (70334191)
武城 英明 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80291300)
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Keywords | 脂肪細胞 / 培養 / 腸間膜因子 / 内臓脂肪 / 皮下脂肪 |
Research Abstract |
本研究の目的は、初代培養および樹立細胞株において前脂肪細胞から脂肪細胞への分化の過程をin vitroで再構築し、モデル動物における腸間膜因子の影響を検討することである。 1)細胞移植によるモデル動物解析システムを用いた腸間膜因子の検討 樹立脂肪細胞3T3-L1、マウス初代脂肪細胞、外来遺伝子を導入した線維芽細胞をヌードマウスに移植し、脂肪細胞の生体における機能解析システムの確立に成功した。TNF-αcDNA導入CHO細胞をマウス皮下に移植することにより、血中TNF-αレベルと相関して糖負荷後のインスリン値が増大し、細胞内IRS-1のリン酸化が抑制された。また、3T3-L1細胞、初代脂肪細胞を腸間膜領域に移植することにより同様に耐糖能異常がみられた。これらの結果は、脂肪細胞が耐糖能異常やインスリン抵抗性を引き起こすことを明らかにした。脂肪細胞の機能は、皮下領域に比べ腸間膜領域で明らかに認められ、腸間膜因子により機能修飾を受けることを示した。 2)培養系による脂肪細胞の分化における腸間膜因子の検討 3T3-L1細胞の前脂肪細胞から脂肪細胞への分化の過程で、内臓脂肪および皮下脂肪自体による誘導因子を検討した。これらの負荷により3T3-L1細胞の分化また成熟化に関わる遺伝子発現の修飾が引き起こされることを発見した。とくにホルモン感受性リパーゼの発現を、内臓脂肪由来因子が前脂肪細胞において亢進、脂肪細胞においてTNF-αと協調的に抑制することが明らかになった。 これらの研究成果は当初の研究計画のほぼ100%に相当するものであり、その一部は、英文雑誌に発表された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shibasaki T, et al.: "Alterations of insulin sensitivity by the implantation of 3T3-L1 cells in nude mice. A role for TNF-a?"Diabetologia. (In press). (2002)
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[Publications] Taira K, et al.: "LR11, a mosaic LDL receptor family member, mediates the uptake of apoE-rich lipoproteins in vitro"Arterioscler.Thromb.Vasc.Biol. 21. 1501-1506 (2001)
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[Publications] Kobayashi J, et al.: "Pre-Heparin Plasma Lipoprotein Lipase Mass:Correlation With Intra-Abdominal Visceral Fat Accumulation"Horm Metab Res. 33. 412-416 (2001)
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[Publications] Zhu Y, et al.: "Enhanced expression of LDLR family member LR11 increases migration of smooth muscle cells in vitro"Circulation. (In press). (2002)