肝臓分化マーカー遺伝子の転写調節を利用した、新しい未分化肝前駆細胞分離法の確立

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12877193
• Research Institution: Kyoto University
• Principal Investigator: 廣瀬 哲朗 京都大学, 再生医科学研究所, 助手 (00314279)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 中辻 憲夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (80237312) ; 山岡 義生 京都大学, 医学研究科, 教授 (90089102)
• Keywords: 内胚葉 / reporter gene / トランスジェニックマウス / アルブミン

Research Abstract

内胚葉特異的に発現したマーカー遺伝子が生きている細胞内で検出可能なトランスジェニックマウスが作成できれば、未だ解明されていない胎児側内胚葉決定機構の解明に役立つと考えられる。そこで廣瀬が内胚葉マーカーであるアルブミン遺伝子の組織特異的発現を規定するenhancer、promoter配列下にgreen fluorescent protein(GFP)遺伝子をligationし、内胚葉reporter geneを作製した。細胞株へのこの遺伝子のtransfectionによる結果では、reporter geneが組織特異的に働き内胚葉reporter geneとして適性であることが示唆された。そこでこの遺伝子断片をB6マウス受精卵へ注入し、現在F0世代41匹を入手しており、それらから尻尾DNAを精製して、PCRにかけることによりトランスジェニック系統を選別しているところである。トランスジェニックマウス入手ののちには未分化内胚葉細胞でのGFP発現を生きている状態で検出することにより収集し内胚葉決定機構の解析に役立てる予定である。

Research Products

• [Publications] Oe S, Hirose T, et al.: "Continuous intravenous infusion of deleted form of hepatocyte growth factor attenuates hepatic ischemia-reperfusion injury in rats"Journal of Hepatology. (in press). (2001)
• [Publications] 廣瀬哲朗,安近健太郎: "肝幹細胞"肝胆膵. 42(2). 179-187 (2001)
• [Publications] 廣瀬哲朗,中辻憲夫: "ES細胞のtissue engineeringへの応用"細胞. 32. 338-342 (2000)
• [Publications] 廣瀬哲朗,中辻憲夫: "幹細胞研究概説(ESから分化した細胞を使った細胞移植を中心に)"カレントテラピー. 18. 78-84 (2000)
• [Publications] 廣瀬哲朗: "幹細胞・クローン研究プロトコール"羊土社. (2001)