2000 Fiscal Year Annual Research Report
加齢黄班変性の遺伝子治療:血管内皮前駆細胞を利用した脈絡膜血管新生の選択的治療
Project/Area Number |
12877278
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石橋 達朗 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (30150428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 敏規 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (50253406)
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Keywords | 血管新生 / 遺伝子治療 / 加齢黄班変性 / 血管内皮前駆細胞 / 脈絡膜 / ラット / 網膜 |
Research Abstract |
平成12年度はラット血液から血管内皮前駆細胞を分離する培養する方法を確立する研究をおこなった。抗EPC(Endothelial progenitor cells)抗体をコートした磁気ビーズを用いて、ラット血液より血管内皮前駆細胞を分離培養した。フルオロサイトメトリーで確認したところ、EPC陽性の血管内皮前駆細胞の分離が可能、この方法で可能であることが確認できた。しかし、現在のところ得られる血管内皮前駆細胞の数が少なく、現在大量に血管内皮前駆細胞を分離培養する方法を検討中である。 また実験の次のステップとして、分離した血管内皮前駆細胞にgreen fluorescence protein(GFP)の遺伝子を導入した。血管内皮前駆細胞にGFPが導入されることは、螢光顕微鏡で確認できた。ラットにおいて脈絡膜新生血管を誘導する予備実験は、脈絡膜新生血管の発生率薬91%を得て、この手技はほぼ確立したと考えている。 しかし、現在までGFP遺伝子を導入した血管内皮細胞前駆細胞を静注した後、脈絡膜新生血管を誘導したラットにおいて、脈絡膜新生血管内にGFP陽性細胞は確認できていない。 現在本研究が成功に至らない主な原因は初めに採取される血管内皮前駆細胞の数が少ないことであると考えられる。採取する血液量に変化を加えて、磁気ビーズを用いて血管内皮細胞前駆細胞が大量に分離培養できれば本研究が成功する可能性は十分にあると考えている。
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