2000 Fiscal Year Annual Research Report
チタンー接合上皮界面上のラミニンの遺伝子・タンパクレベルでの発現・産生とその機能
Project/Area Number |
12877291
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 輝男 九州大学, 歯学研究院, 教授 (60077667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉成 正雄 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (10085839)
城戸 瑞穂 九州大学, 歯学研究院, 助手 (60253457)
後藤 哲哉 九州大学, 歯学研究院, 助手 (70253458)
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Keywords | インプラント / チタン / Laminin-5 / 免疫組織化学 / 歯肉 / 接合上皮 |
Research Abstract |
本年度はまず、ラット口腔内に埋入したチタン周囲にlaminin-5がどのように分布して発現するかを、免疫組織化学的に解析した。実験はまず、生後4もしくは7週齢ラットの上顎左側第一臼歯を抜去し、抜歯直後もしくは、抜歯後2週間のちにチタンインプラントを埋入した。同じラットの右側の第一臼歯は対照として用いた。インプラント埋入4週間後にラットは4%パラホルムアルデヒドで灌流固定を行い上顎骨と歯肉、インプラント体を一隗として取り出した。脱灰後pre-embedding法によって免疫反応を行った。すなわち、歯肉を100μmに薄切し、内因性ペルオキシダーゼをブロック後、rabbit anti-rat laminin-5γchain polyclonal抗体の希釈液にて反応を行った。反応後、ビオチン化goat anti-rabbit IgGと反応させ、最後にperoxidase結合avidinを反応させてdiaminobenzidineおよび過酸化水素水にて発色させた。 対照群の歯肉ではlaminin-5は接合上皮のinternal basement lamina(IBL)のすべてに陽性反応が認められ、external basement lamina(EBL)は底部側から1/3〜1/2程度反応が認められた。また、IBLの方がEBLより強い反応が認められた。チタン埋入群の歯肉では、IBLはほぼ全域だがややとぎれて染色されており、EBLは底側部から1/2〜2/3程度陽性反応が認められた。また、JBLとEBLでは反応の強さには差が認められなかった。 これらの結果より、歯肉のlamininを介しての接着は歯牙とチタンインプラントではほぼ類似の接着様式を示す事が明かとなった。
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