2000 Fiscal Year Annual Research Report
ホルモンとしてのサリドマイド-細胞検定を指標にした構造展開
Project/Area Number |
12877347
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 祐一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (90164798)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小磯 邦子 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (50092200)
小林 久芳 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (80225531)
|
Keywords | サリドマイド / 構造展開 / 細胞検定 / アンドロジェン / アンタゴニスト / 阻害剤 / 酵素阻害剤 / 構造活性相関 |
Research Abstract |
現在我々が直面している疾病構造の変革を念頭に、生活習慣病の制圧の基礎となる医薬リードの創製を最終目標として、近年注目を浴びているサリドマイドの生物作用の中から好ましいものについてこれをホルモン作用的と捉え、細胞検定を指標とした構造展開によって優れた医薬リードを創製しようとした。 主な成果は以下のとうりである。 (1)細胞の運動性・進展状態を検定指標に、サリドマイドをリードとして、ホモフタルイミド骨格を有する非ペプチド型の強力なピューロマイシン感受性アミノペプチダーゼの特異的阻害剤の創製に成功した。 (2)アンドロジェン依存的に増殖するSC-3細胞の増殖検定を指標に、フタルイミド骨格を有する強力な非ステロイド型アンドロジェンアンタゴニスト多数の創製に成功し、その構造活性相関にある程度の解答を得ることができた。 (3)以上の成果をもとに、フタルイミド骨格及びホモフタルイミド骨格をファルマトプロトフォアとして設定した構造展開/活性拡張研究を継続することによって、小分子TNF-α生産調節剤、アミノペプチダーゼ非競合型阻害剤、非糖型グルコシダーゼ非競合型及び競合型阻害剤、非ペプチド型血管新生阻害剤、ガン細胞浸潤阻害剤(メラノーマ細胞検定)、カルパイン阻害剤、チミジンホスホリラーゼ混合型阻害剤、白血病細胞分化誘導剤の創製に成功し、それらの構造活性相関を解析した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 小磯邦子 他4名: "ヒト白血病細胞K562の細胞分化における化学制御"薬学雑誌. 120・1. 104-112 (2000)
-
[Publications] 高橋裕保 他3名: "環状イミド構造を有する特異的アミノペプチダーゼ阻害剤リードの創製"薬学雑誌. 120・10. 909-921 (2000)
-
[Publications] Yuichi Hashimoto: "Bioprobes recognizing nucleic acids and signal transduction factors."Recent Research Development in Organic Chemistry. 4. 87-120 (2000)
-
[Publications] Hiroyasu Takahashi 他4名: "Anti-androgenic activity of substituted azo-and azoxy-benzene derivatives."Biological & Pharmaceutical Bulletin. 23・11. 1387-1390 (2000)
-
[Publications] Masato Komoda 他6名: "Specific inhibitor of puromycitn-sensitive aminopeptidase with a homophthalimide skeleton."Bioorganic & Medicinal Chemistry. 9・1. 121-131 (2001)
-
[Publications] Hiroyasu Takahashi 他4名: "α-Gluceosidase inhibitors with a phthalimide skeleton : structure-activity relationship study."Chemical & Pharmaceutical Bulletin. 48・10. 1494-1499 (2000)