2000 Fiscal Year Annual Research Report
蛋白質を会合させる人工分子の開発とそれを用いた細胞応答の制御
Project/Area Number |
12877369
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大塚 雅巳 熊本大学, 薬学部, 教授 (40126008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 哲郎 熊本大学, 薬学部, 助手 (60182474)
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Keywords | ノボビオシン / ノベナミン / GyrB |
Research Abstract |
アポトーシスを含む生体反応に関わる細胞内シグナル伝達においては、蛋白質が複合体を形成する段階がキーステップになっている。TNF receptor suprefamilyに属する受容体蛋白質Fas、CD40などを介するアポトーシス制御のシグナル伝達は、それらの3量体形成が引き金となって起こる。このような蛋白質を特異的に会合させることができれば、細胞内シグナル伝達を誘導、抑制することが可能になると考えられる。 ノボビオシンの一部であるノベナミンやクママイシンをはじめとするクマリン誘導体はDNAジャイレースのBサブユニット(GyrB)と特異的に結合することが知られている。クマリン-GyrB相互作用を基盤とした蛋白質会合試薬を開発することを目的として本研究を行なった。 GyrBを認識する化合物としてノベナミンを採用することとし、比較的安価に入手可能なノボビオシンを選択的分解に処することによりノベナミンを得た。ノベナミンを2量化させるためのリンカーとして、ClCO-(CH2)4-COCl、ClCO-(CH2)5-COCl、ClCO-(CH2)6-COCl、ClCO-(C6H4)-COCl(メタ、パラ)を用い、これらとノベナミンを反応させることにより、ノベナミンの2量体5種類を合成した。 これらの化合物を用いることにより、GyrBと融合させた蛋白質を会合させ、細胞内でシグナルを発生させることが可能と期待される。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Masami Otsuka: "Synthesis, structure of Cu(II) complexes of S-containing pentadentate ligands"J.Organomet.Chem.. 611. 577-585 (2000)
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[Publications] Rakesh Kumar Sharma: "Aurine tricarboxylic acid, a potential metal-chelating inhibitor of NFkB-DNA binding"Bioorg.Med.Chem.. 8. 1819-1823 (2000)