2000 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル化と地域スポーツ-国際大会が開催地以外の地域に及ぼす社会的影響
Project/Area Number |
12878010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Nayoro City University |
Principal Investigator |
鈴木 文明 市立名寄短期大学, 助教授 (90196866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坂 祐二 市立名寄短期大学, 講師 (70289677)
大沼 義彦 北海道大学, 助教授 (70213808)
前田 和司 北海道教育大学, 助教授 (30229299)
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Keywords | 地域社会 / 地域スポーツ / 国際大会 / グローバル化 |
Research Abstract |
平成12年度に実施した調査の概要を報告する。 【調査1】フィールド:北海道・下川町 調査対象:下川町ジャンプ少年団 〔概要〕 同スポーツ少年団は,現在ワールドカップで活躍している岡部孝信や葛西紀明を輩出している。現在も世界ジュニア・ノルディク選手権に出場する選手や全日本および全道中学生選手権で上位入賞する選手を擁しているが,地域社会ではほとんど注目されていない。しかしながら,変化が生まれてきている。これまでこのクラブで育った有名選手は札幌や小樽のスキー名門高校を経由して「世界」で活躍するようになったが,今春中学を卒業した世界ジュニア代表選手と全道中学優勝選手の2名は地元高校にはじめて進学した。これに続く中学生も小学生も地元高校に進学し,「世界」を目指すことを希望している。 【調査2】フィールド:北海道・常呂町 〔概要〕 常呂町にカーリングが紹介されたのは80年である。冬季間も楽しめる地域スポーツとして普及していった。88年に国体のデモンストレーション競技の会場としてわが国初の屋内カーリング場が建設されたことが,本格的な「競技化」の契機となった。94年には長野オリンピック強化選手として町内から17名が指定されたが,そのうち何名もが「自営の農業が忙しい」と指定を辞退し,結果的に5名が代表選手として選ばれた。市民レベルのカーリングと世界的競技レベルのそれとが共存している事例であった。 【調査3】調査対象:スキー名門高校に在籍する国際大会代表選手 〔概要〕 世界ジュニア・ノルディク選手権代表高校生2名に面接した。彼等は出身地を離れ,スキー名門高校に籍を置くことが「世界」を目指す上で有利であると捉えていた。
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