2000 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャルファクトリー(返想工場)を構築するための基礎研究
Project/Area Number |
12878067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
植竹 俊文 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 講師 (20305288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
及川 賢 株)オイカワ製作所, 代表取締役
坪根 斉 東京都立科学技術大学, 工学部, 教授 (50163879)
菅原 光政 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 教授 (60196706)
竹野 健夫 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 助手 (10305302)
大場 允晶 日本大学, 経済学部, 助教授 (40328670)
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Keywords | バーチャルファクトリー / モデル / 水産加工品 / シミュレーション / 製造準備 |
Research Abstract |
大手企業に部品等を供給している多くの中小製造業は、高水準な技術力を保有しているにもかかわらず,組織的活動を含めた企業力において脆弱なため,それを効果的に発揮できない状況にある.その対応には,企業系列を越えて各企業が保有している技術・管理の情報を共有化することが効果的である.そのためには,各企業が個々に遂行している機能を一元的に管理することにより,機能面での補完や効率性だけでなく,複数技術の結集から新たなビジネスチャンスの創出が可能となる.本研究は、このような仕組みをバーチャルファクトリーと位置付け,グループウェアとしての新たな観点からその構築要件と可能性についての基礎的な知見を得ることが目的である.12年度は,水産加工業の原材料の製造準備工程を研究の対象とした.この工程では,「(1)原材料の供給量が季節変動すること.(2)1つの原材料が複数の製品の直接材料となること.(3)冷蔵庫,冷凍庫の入出庫指示の方針により在庫に影響を与えること.(4)システムのパフォーマンスをはかる尺度は複数あり,互いにトレードオフの関係にあること.」が特徴として挙げられる。そこで製造準備工程のモデル化を行い,バーチャルファクトリーを構築し,製造準備工程の設計方針を明らかにした.この成果を,5^<th> International Symposium on Logistics(日本),1st International Conference on Simulation in Food and Bio Industries(フランス)で発表した. 今後は次の研究を進める. 1)水産加工業でのリードタイムや材料の鮮度,味覚の評価基準を加える. 2)紙加工業や金属加工業等の他の流通・生産管理システムにバーチャルファクトリーを適応する.
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