2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12878075
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
河合 良信 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (10038565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢木 雅敏 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (70274537)
伊藤 早苗 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70127611)
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Keywords | イオン・イオン不安定性 / プラズマカオス / ダブルプラズマ / イオンビーム / 拘束条件 / フラクタル / フルート不安定性 / 粒子捕捉 |
Research Abstract |
プラズマ中には乱れた状態にある多くの不安定波動が存在する。この場合、波動は分散関係に従った振る舞いをするために他の媒質に比べてプラズマ中の不安定系のカオスヘの発展には厳しい制限がある。本研究は、プラズマ中の基本的な静電不安定性(イオンビーム・プラズマ不安定性とフルート不安定性)に起因する散逸カオスの発生を拘束条件との関係から明らかにすることを目的としている。 1.ダブルプラズマ装置を用いて、イオンビーム・プラズマ不安定系における散逸カオスの発生と拘束条件について実験を行い、以下の成果を得た。 (1)イオンビームのエネルギーを高くして(ビーム速度>>イオン音波速度)、イオンビーム・プラズマ不安定性が一次元から三次元に遷移するかどうかを、イオンネルギー分布関数の二次元的測定により確認した結果、一次元的であることが分かった。 (2)散逸カオスヘのルートと拘束条件との関係を調べるため、メッシュグリッドのある場合に、テスト波を伝播させ、波形を測定した。その結果、メッシュグリッドがある場合には、テスト波の振幅が大きくなると振幅振動が観測された。このことは、メッシュグリッドが系の次元を低くさせ、粒子捕捉が起きていることを示唆している。 (3)乱れたプラズマに拘束条件を課した場合のシュミレーションを行った結果、系が少数自由度のカオスに至ることが分かった。 2.ECR磁化プラズマ中で観測されるフルート不安定性に起因する乱流状態に、プラズマの周囲を永久磁石籠で囲ったところ、系が乱流状態から周期的状態に遷移した。カオス解析を行ったところ、時系列は間欠的な振る舞いを示し、相関次元は非整数(フラクタル性)であった。この場合も、永久磁石籠が拘束条件を系に課したことことに対応していものと考えられる。 以上、プラズマ中の基本的な不安定性について小数自由度の散逸カオスの発生と拘束条件との関係を実験及びシミュレーションにより調べた結果、カオスの発生には拘束条件が必要であることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Fukuyama: "Controlling Chaos in the Current-Driven Ion Acoustic Instability"Phys. Plasmasに掲載. (in press).
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[Publications] M.Matsukuma: "The Effect of Biased Mesh Grid on the Chaos Excitation"Proc. XXXV Int. Conf. On Phenomena in Ionized Gases(Nagoya, July). 1. 175-176 (2001)