2000 Fiscal Year Annual Research Report
レーザ共鳴イオン化された元素の同位体分析トラップ装置の開発
Project/Area Number |
12878081
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 篤之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50011135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
等々力 賢 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10270886)
長谷川 秀一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90262047)
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Keywords | イオントラップ / レーザ冷却 / 微量分析 / 同位体分析 |
Research Abstract |
本研究ではイオントラップとレーザ冷却を用いたコンパクトで高精度な同位体計測のための装置を開発することを目的とし,半導体レーザ装置およびイオントラップ真空容器を設計・製作した。 レーザ冷却に用いるレーザ光源には日亜化学の紫色半導体レーザ、NLHV500の波長選別品(最大出力10mW)を用いた。再励起光源のレーザ光源には三洋電機の半導体レーザ(DL-6033-101)の波長選別品(最大出力50mW)を使用した。スペクトル幅を細くするために、回折格子を用いて外部共振器を作製し,レーザダイオードに光学的帰還をかけることによりシングルモードを達成した。さらに波長安定化のために,ダイオードへの電流・電圧の安定化を行い,あわせてダイオードおよび共振器の温度制御を行った。また回折格子にPZTを取り付けることにより,数GHz程度の波長掃引を実現した。作製したレーザ装置を用いてガルバノ分光を行い,半導体レーザ装置の性能を評価した。 次にイオントラップ真空装置の設計・作製を行った。イオントラップは4本のタングステン線で構成される線形Paulトラップである。電極の間隙を狭くし、サイドバンド冷却が可能であるように設計・作製した。シミュレーション計算から、このトラップに最適な電場を求めた。また,トラップの両端には軸方向にイオンを逃さないための数V〜数10Vの直流電場を印加できるものとした。真空容器は排気量1000l/sターボ分子ポンプで超高真空に引かれ、10^<-9> Torr台を達成した。イオンからの蛍光を検出するために,真空容器内に設置したレンズで集光させ、真空容器外に設置した空間フィルタを経てフォトンカウンティングするための光学機器の設計および製作を行った。
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