2000 Fiscal Year Annual Research Report
アスペルギルス細胞核の移動とニューロン細胞移動の相似性の証明
Project/Area Number |
12878143
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
寺島 俊雄 神戸大学, 医学部, 教授 (20101892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 知志 神戸大学, 医学部, 助手 (90244681)
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Keywords | 血小板活性化因子 / マウス / 発生 / 細胞移動 / アスペルギルス / in situ hybridization / 大脳皮質 |
Research Abstract |
1.マウス大脳皮質におけるpafah1b1遺伝子の発現 血小板活性化因子PAFを不活化するPAF acetylhydrolaseは、α1、α2、βの3量体から形成されている。このβをコードするpafah1b1cDNAをクローニングし、増幅した。このcDNAプローブををもちいて、ジゴキシゲニンで標識したpafah1b1RNAプローブを作成し、胎生後期、周産期正常マウスの大脳皮質pafah1b1mRNAの発現を、in situ hybridization法により明らかにした。すなわち発生10日より15日の脳室周辺、その後は中間帯に強いpafah1b1mRNAの発現が認められた。 2.マウス大脳皮質におけるPAFAH1B1蛋白の局在 家兎を用いて精製した部分蛋白質を抗原としてPAF-AHのβサブユニット(PAFAH1B1)に対するポリクローン抗体を作成した。この抗体を用いた免疫組織化学法により胎生後期、生後各時期におけるマウス大脳皮質の抗PAFAH-1B1免疫陽性産物の局在を光顕レベルで明らかにした。特にPAFAH1B1免疫陽性産物が移動ニューロンの先導突起leading processに局在するか、さらに抗PAFAH1B1陽性産物が細胞核に付着するか否かについて検討を加えた。PAFAH1B1免疫陽性産物は移動中の皮質ニューロンに分布した。特に移動中のニューロンの先導突起の細胞核に近接する領域に強い免疫陽性産物を同定することができた。抗PAFAH1B1陽性産物は、移動を終えた皮質ニューロンのことに皮質板表層においていっそうその免疫活性を増大させるものの、発生が進むにつれて、皮質板の深層に沈み込む過程で免疫活性を次第に失っていった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 寺島俊雄: "組換えアデノウイルスを用いた神経回路標識法"蛋白質・核酸・酵素. 45巻3号. 537-547 (2000)
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[Publications] Woodhams PL: "Aberrant trajectory of entorhino-dentate axons in the mutant Shaking Rat Kawasaki : a DiI-labelling study"European Journal of Neuroscience. 12(7). 2707-2720 (2000)
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[Publications] Kimura S: "Pads and flexion creases on the plantar surface of hammertoe mutant mouse (Hm)"The Anatomical Record. 260(1). 26-32 (2000)