2000 Fiscal Year Annual Research Report
高周波帯域における高精度インピーダンス計測を用いた新しい血栓子検出法の開発
Project/Area Number |
12878173
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
野城 真理 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80014231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根武谷 吾 北里大学, 医療衛生学部, 助手 (00276180)
田中舘 昭博 北里大学, 医療衛生学部, 助教授 (20265747)
渡辺 敏 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (40050463)
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Keywords | 栓子 / 気泡 / インピーダンス |
Research Abstract |
血管内の栓子(微小血栓あるいは気泡)を検出する新しい方法を開発することを目的として、その可能性を明らかにするために、食塩水中の気泡をインピーダンス計測によって検出することを試みた。 300mm立方のアクリル水槽に2mS/cmの導電率を持つ食塩水を満たし、水槽の側面の垂直方向にインピーダンス計測のための4電極を取り付け、電気分解によって気泡を周期的に発生させた。我々がすでに開発した光アイソレーションによる高周波高精度インピーダンス計測装置によって、1.25MHzにおけるインピーダンスを8.2ms間隔で計測した。インピーダンス計測の誤差はベンチテストでは0.09%であった。食塩水中を上昇する気泡をビデオカメラで毎秒25フレーム撮影し、その画像をキャプチャーして、気泡が電極列の中央に到達する時刻を求めた。 直径5mmの気泡が電極付近を通過したときに計測されたインピーダンスがもっと本明確に変化した例では、初め約5%減少し、ついで10%増加してから元の値に復帰した。この変化が生じた時刻は、ビデオ画像から求められた時刻と一致した。すべての気泡において時刻の一致が見られたが、インピーダンス変化の大きさは異なっていた。 これらの結果から、気泡をインピーダンス計測によって検出可能なことが示された。インピーダンスが減少と増加を示すことは、感度理論によって説明できる。また、インピーダンス変化の大きさが異なるのは、気泡と電極の距離が異なったためと考えられる。
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Research Products
(1 results)