2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12895015
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鉾井 修一 京都大学, 工学研究科, 教授 (80111938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 義規 岩手県立大学, 盛岡短期大学部, 講師 (90331272)
小椋 大輔 神戸大学, 工学部, 助手 (60283868)
佐藤 真奈美 大阪工業大学, 工学部, 講師 (90249780)
高田 暁 京都大学, 工学研究科, 助手 (20301244)
芝池 英樹 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (70187392)
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Keywords | 物性値 / 熱水分同時移動 / データ収集 / 標準問題 / 測定値 / 建築材料 / 湿気伝導率 / 平衡含水率 |
Research Abstract |
建物の断熱性の評価、結露防止設計、吸放湿材料の性能評価、十分な耐久性を持つ建物の設計などを行う際、建物における熱・湿気の挙動を把握することが必要である。熱・湿気移動の基礎理論についてはほぼ確立されたと言えるが、この理論を用いて実際の現象を予測する際には、熱伝導率、平衡含水率、湿気伝導率などの熱・湿気物性が各材料について整備されていなければならない。ところが、測定の困難さ、測定データの表示方法の多様性などもあって、十分な集積・整理・評価がなされていないのが現状である。これを踏まえて、本研究では、建築材料に関連する熱・湿気物性値を収集し、その評価方法を提案した。具体的には以下の通りである。 1.国内外の文献、試験機関のデータを調査し、物性値を収集した。 2.物性値のばらつきを評価するための標準問題を開発した。水分移動について、蒸気拡散支配領域に限定した標準問題と、液移動をも含む標準問題の両方を作成した。 3.上述の標準問題に関して、フォートラン言語による数値計算プログラムを開発した。 4.数値計算プログラムを用いて、いくつかの建築材料について、実際に物性値の評価を行い、方法論の提案を行った。 5.欧米の大学・研究所で得られた熱・空気・湿気物性値を系統的にまとめたIEA(国際エネルギー機関)Annex24の報告書を翻訳した。その翻訳を日本建築学会から翻訳本として出版する準備を完了した。 (仮題:「建築材料の熱・空気・湿気物性値」、日本建築学会より承認済み、2001年5月脱稿予定。) 6.上述の翻訳本の付録を作成した。付録には、上記2.〜4.の成果を公表すべく、標準問題の提示、数値計算用プログラムのほか、数値計算例、物性データの評価例も掲載されている。
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Research Products
(1 results)