2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12897020
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
石川 烈 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10014151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 了 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20103351)
加藤 熙 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (60001020)
小田 茂 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70160869)
永田 俊彦 徳島大学, 歯学部, 教授 (10127847)
村上 伸也 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (70239490)
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Keywords | 発生工学 / 歯周組織 / 再生 / 歯根膜 / セメント質 / 歯槽骨 / 成長因子 / エナメルタンパク |
Research Abstract |
14の研究機関より主要テーマの異なる研究者を募り企画調査会議を行い、これまで各研究機関において行われてきた本課題に関連する研究について、20の演題が発表され、各演題についての質疑応答と今後の研究についての意見交換を行った。研究発表として、BMP、bFGF、PDGF、IL-6、IGFといった成長因子、サイトカインが、培養細胞の増殖や硬組織形成関連遺伝子・タンパクの発現、および動物モデルにおける硬組織や歯周組織の再生に与える影響、歯周組織再生用材料としてすでに臨床応用されているエナメルタンパクについての基礎的および臨床的研究、ヘルトビッヒ上皮鞘由来細胞や歯根膜由来上皮細胞などの培養系の確立とその性質、ePTFE膜によって得られた膜組織の硬組織形成能に関する検討、DMP1、sgkなとの歯周組織の発生および再生に関与していると思われるタンパクや遺伝子の同定/発現に関する研究、歯周組織の細胞に対する機械的刺激の影響、歯周組織再生の評価方法の確立といった内容について報告された。これらの報告の総括として、歯周炎によって破壊された歯周組織の再生を達成するためには、セメント質、歯根膜、および歯槽骨といった各々の歯周組織の再生を担う細胞、その細胞の分化、増殖を制御するサイトカインや成長因子、細胞の増殖および組織構築の足場あるいは成長因子などを応用する際の担体となる骨格系(スキャフォールド)、さらに今回の会議においては報告は行われなかったが、栄養源としての血液供給の4つの要素の存在が必要であり、発生工学的な歯周組織再生療法を確立するにはそれぞれの分野の研究者間の協力が不可欠であると考えられる。今後は、今回の参加研究機関の中からさらに研究協力者を限定した形で、発生工学に基づいた歯周組織再生療法の確立に向けて具体的な共同研究の方法について検討していく予定である。
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