2012 Fiscal Year Annual Research Report
人間の認知プロセスの脳活動信号からの識別とその応用に関する研究
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12F01308
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邊 克巳 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PHOTHISONOTHAI Montri 東京大学, 先端科学技術研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 信号処理 / 脳・神経 / 認知科学 / 生体情報処理 |
Research Abstract |
本研究ではレスティングステートMEG(magnetoencePhalography)データからアーチファクトを自動的に除去する手法の開発を行なった。MEGデータから複数の線形・非線形特徴量を抽出し、眼球運動、体動、心拍等の様々なアーチファクトを自動的に分類、除去することを目的とした。提案した線形・非線形特徴量は、尖度、確率密度、セントラルモーメント、スペクトルエントロピー、フラクタル次元である。独立成分分析(independent component analysis;ICA)を用いて信号成分を分解し、分解されたコンポーネントに対して上記特徴量を用いて判別分析を行い、アーチファクトと分類されたコンポーネントを除いた上で信号の再構成を行った。研究成果は複数の学会や査読付き学会抄録として発表を行った。 以上の研究を発展させ、現在は発話、特にイントネーションから発話者の感情やストレス状態などを自動的に推定する手法の開発に取り組んでいる。例えば怒り感情に対する共感は呼吸や筋状態の変化を引き起こし、構音器官の振動や形態へのモジュレーションを通して、最終的に発話に影響を与える。本研究では非線形解析手法をベースに発話を用いた感情やストレス状態の分類を可能とする手法の開発を行なっている。研究成果は査読付き学会抄録としてアクセプトされ、発表予定である。 また工学・心理学の研究者が集まる国際学会での特集セッション("Fluency in Communication between Human, Machine, and Environment,"at 5th International Conference on Knowledge and Smart Technology,2013/1/31-2/1)企画・開催を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
手法の開発等は順調に進んでいる。外部発表も多数行なっており、計画は概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
脳活動以外の生体情報からの認知プロセスの読み取りも検討に入れる。
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Research Products
(5 results)