2012 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワークパフォーマンスに基づくP2Pトラヒック制御の研究開発
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12F02043
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中尾 彰宏 東京大学, 大学院・情報学環, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HYUNYONG Lee 東京大学, 大学院・情報学環, 外国人特別研究員
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Keywords | P2Pネットワーク / トラフィック制御 / コンテンツ配信 |
Research Abstract |
1)実用的かつ容易に配置可能なBitTorrentのトラフィック制御 本研究の目標は、既存のBitTorrentシステムを修正する必要がある従来手法とは異なり、既存のBitTorrentのシステムを変更せずに"実用的かつ容易に配置可能なBitTorrentのトラフィック制御アプローチ"を行うことです。本研究ではBitTorrentの特徴の一つであるTit-for-Tatのメカニズムにおいて、ドメイン間のファイル交換の効率を低下させると、ドメイン間トラフィックをドメイン内トラフィックへと転換ができることを利用し、エッジルータでの遅延を挿入するためのアーキテクチャを設計、シミュレーションを行い、本アプローチがドメイン間のトラフィック量を減少させることを確認しました。 また、遅延印加のアプローチに加え、最近のBitTorrentクライアントの95%以上でサポートされるPEXプロトコルにおいて近隣のBitTorrenピアと知り合えば、与えられたネットワークドメイン内に通信を閉じ込めることが可能"となる性質を用い、ドメイン間のトラフィック量を削減する実用的なアプローチを提案しました。Topology-AwarePEX(tPEX)と呼ばれる個々のオンラインの近隣ピアのリストのメッセージ交換が可能なBitTorrentピアを設計、シミュレーションを行い、tPEXで少数のBitTorrentクライアントとのネットワークドメインにドメイン間の交通を減少させることを確認しました。 2)インフォメーションセントリックネットワーク(ICN)におけるユーザ支援コンテンツ配信 二つのサブトピックに注目しました。まず、ユーザがダウンロードしたコンテンツを公開した時のメリットについてです。シミュレーション結果によると、ユーザの端末を記憶装置として利用することで、ドメイン間のトラフィック量を減らす顕著な効果が得られることがわかりました。次に、ほとんどのユーザは自分のリソースの貢献を最小化したい合理的な振る舞いをすることが期待されるため、コンテンツを共有するようにユーザにインセンティブを与える手法です。私は、ICNのためにユーザインセンティブメカニズムを提案し、それが有効に機能することをシミュレーションにより確認しました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究目標である、"実用的で容易に配置可能なBitTorrentのトラフィック制御アプローチ"を達成するために、実用的なアプローチを提案しました。さらに、インフォメーションセントリックネットワークにおけるユーザ支援型のコンテンツ配信の研究において著しい進歩を遂げました。 本研究で4本の国際会議論文を発表しています(ICC 2012 FutureNet V, LCN 2012, Networking 2012, NOMS 2013, one international conference paper to appear in IM 2013).また4本のジャーナルを発表しています。(全てIEICE Transaction on Communications).
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の研究計画では、当初計画していた目標を既に達成したため、他の研究テーマも設定し研究する予定です。 つまり、サブトピックとしては以下の3つを次年度遂行する予定です。 1)実用的かつ容易に配置可能なBitTorrentのトラフィック制御 既にこのサブトピックの目標を達成していますが、まだ未発表の2本の国際会議論文があります。この未発表論文の採択するための活動を予定しています。 2)インフォメーションセントリックネットワークにおけるユーザ支援型コンテンツ配信 現在このサブトピックに関する2本の論文を提出しています。今後、インフォメーションセントリックネットワークにおけるユーザ支援型コンテンツ配信のモデル化を継続して行う予定です。また、任意のユーザに適用することができる、一般ユーザのためのインセンティブメカニズムを提案する予定です。 3)Bloom-Filterを用いたインフォメーションセントリックネットワーク転送 本研究を進める中で、Bloom-Filterを用いたスペース効率に優れたデータ構造を考案することができ、さらに、シミュレーションを通して、通常のBloom-Filterよりも優れた結果が得られることを確認しました。このアイデアを転送がコンテンツ名に基づいて行われるインフォメーションセントリックネットワークにおけるルータ転送に適用する予定です。
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