2013 Fiscal Year Annual Research Report
高解像画像取得技術の開発と非接触分析的イメージング
Project/Area Number |
12F02060
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井手 亜里 京都大学, 工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TOQUE Jay Arre Oliveros 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 分析的イメージング / マルチスペクトル画像 / 分光反射率再現 / 制御系の高度化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、分析的イメージング機器を改良・高機能化し、特に世界文化遺産の現場において超高解像画像を取得すること、さらに、取得した画像を分析するためのソフトウェアを開発し、より発展的な分析的イメージング技術を構築することである。 最終年度である2年目の研究成果は以下のとおりである。 1、分析的イメージング機器の制御系の設計・改良を行った。 特に制御系統の再設計・高機能化をおこなった。画像取得機器は、光源、光学機器(カメラ、レンズ、フィルター等)、フレーム構造(機器全体の形状を形成し、縦型、横型、回転型等がある)の3つの要素で構成され、これらを組み合わせて設計・改良した。高解像度、光源の高品質化(周波数の不均一性の提言および空間分布の均一性の向上をおこなった。光学機器については、レンズとカメラのシステムを改良・自動化し、5μm/pixel~300pm/pixelで画像の空間解像度の柔軟性を高めることで、世界最高レベルの色の再現性を実現し、さらに高度化できた。機械的振動の低減のためのフレーム構造め最適設計を行い、高解像度画像取得時の振動解析によって、より自由度の高いモジュール化設計を実現した。対象物の形状やサイズに合わせた構成が可能となった。 2、画像入力および制御ソフトウェアのアルゴリズムについて改良を行い、特に自動化に必要なソフトウェアの開発を行った。 3、日本、マレーシア、中国、香港、アメリカの世界文化遺産の現場において、開発したイメージング技術の実用性を理論的・実験的に実証した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究目的のすべての点を達成することができた。研究成果は国際学会等で発表し、文化財現場(博物館、社寺、アーカイブ現場)において開発した機器を用いて実際の文化財のデジタル化を行った。これらの研究成果は文化財所蔵者をはじめとする第三者から評価を得た。総合的に、目標より高いレベルの研究を実現できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度で本研究は終了するが、研究の継続・発展に今後取り組む予定である。今後の推進万策については、具体的に以下の手順で研究活動を行う。 1. これまでに構築されたイメージング機器の設計改良を継続的に行う。特にマルチスペクトラル画像解析ソフトウェアに重点を置き、ユーザーフレンドリーに継続的な改良を行った。 2. これまでとは異なる国内外の文化財現場において、開発したイメージング技術の実証を行う。 3. 未発表のデータや論文があるため、本研究成果を学術雑誌や国内外の国際学会において継続的に発表する。
|
Research Products
(3 results)