2013 Fiscal Year Annual Research Report
極低サイクル疲労の評価を考慮した橋梁鋼構造物の耐震性能評価法の開発
Project/Area Number |
12F02067
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
葛 漢彬 名城大学, 理工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KANG Lan 名城大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 橋梁鋼構造物 / 極低サイクル疲労 / 延性き裂 / 弾塑性解析 / 耐震実験 / 照査法 / 破壊基準 / 塑性ひずみ |
Research Abstract |
本研究は, 橋梁鋼構造物の局部座屈および極低サイクル疲労を統一的に照査できる手法の開発を目的としたものである. 平成24年度では, 延性き裂の発生・進展・破壊の全過程を模擬できるCDDモデル(Cyclic Ductile Damage Model)の開発と解析手法の確立について検討した. また, 鋼部材の極低サイクル疲労実験を実施し, 解析モデルと手法の妥当性について検証した. 今年度は, まず, 昨年度に構築したCyclic Ductile Damage Modelを適用し, パイプ断面を鋼管ブレース材と箱型断面を有する単柱式鋼製橋脚の数値シミュレーションを行った。ブレース材の場合, 径厚比と載荷履歴が異なる8ケースについて検討し, 座屈とき裂の発生から破断までの全過程を解析的に評価し, それらを実験結果との比較を行った. ほとんどのケースーにおいて, 本手法が実験結果を良好に評価できている. 一方, 鋼製橋脚の場合, 厚肉断面部材に限定して検討し, 基部のき裂から進展までの挙動を解析的に評価し, 本手法は実験現象をおおむね評価できることを示した. 溶接の影響および欠陥の影響を調べるため, 切欠きを有する溶接鋼部材の単調引張試験を行った. これらの影響をCDDモデルに反映できるように, モデルパラメータの同定を行った. 本プログラム終了後にも, 外国人特別研究員と受入研究者が継続して共同研究を行い, 鋼製橋脚基部, 鋼製ラーメン隅角部の溶接部に着目し, その溶接接合部に溶接欠陥が存在するとした場合の地震時破壊挙動(延性き裂、脆性破壊)についてのシミュレーションを行う予定である. 未発表の研究成果や検討中の内容を今後速やかにまとめ, 国内外の学会で積極的に発表し, ジャーナルにも投稿していく.
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(7 results)