2013 Fiscal Year Annual Research Report
抗がん剤開発に向けての微小管によるキネトコア捕捉および染色体異数性成立機構の解明
Project/Area Number |
12F02100
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 耕三 東北大学, 加齢医学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AMIN MOHAMMED Abdullahel 東北大学, 加齢医学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 染色体分配 / 異数性 / キネトコア / 微小管 / 抗がん剤 |
Research Abstract |
がん細胞の大部分では染色体数の異常(異数性)が認められ、その多くでは正常細胞より染色体数が多い。染色体分配は、中心体から伸長する微小管が染色体上のキネトコアと結合して染色体を中心体へと引っ張ることによって起こる。そこで本研究では、新たな抗がん剤のターゲットとして、効率的なキネトコア捕捉の分子機構を明らかにすることを目的とする。平成25年度には、平成24年度に効率的なキネトコア捕捉に重要な分子として同定したCLIP-170の作用機構の解明を目指した。 1. CLIP-170によるPlk1のキネトコア局在の制御(J Cell Sci, in press) CLIP-170をノックダウンすると分裂期キナーゼPlk1のキネトコア局在が減少した。解析の結果、Plk1はCdk1によるCLIP-170のリン酸化依存性にCLIP-170と結合することが判明した。CLIP-170をノックダウンした細胞でCdk1によるリン酸化部位に変異をもつCLIP-170を発現させてもPlk1のキネトコア局在は回復せず、CdklによるCLIP-170のリン酸化依存性にPlk1のキネトコア局在が制御されていることが示唆された。 2. CLIP-170とダイニンの拮抗作用(投稿準備中) CLIP-170をノックダウンすると高度の染色体整列異常が起こるが、CLIP-170と結合してそのキネトコア局在に関与するダイナクチンのノックダウンでは軽度の染色体整列異常しか見られない。ダイナクチンはモーター分子ダイニンと結合してその制御を行っていることが知られている。解析の結果、CLIP-170がダイニンの過剰なはたらきを抑えることにより染色体整列に寄与していることが示唆された。 以上の結果から、CLIP-170が他のキネトコア分子と相互作用しながら効率的なキネトコア捕捉に関与することが明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(10 results)