2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12F02302
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
春山 成子 三重大学, 大学院生物資源学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HLAING K.T. 三重大学, 大学院生物資源学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 完新世 / イラワジデルタ / 古地理復元 / 自然堤防 / 扇状地 / 微地形 / 地形分類図 / 環境変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
今まで明らかでなかったミヤンマーの河川流域における完新世の環境ダイナミクスに照らし合わせて研究を継続したところ、人間の生活舞台をなしたイラワジ川の中下流地域に焦点をあてて、完新世における自然環境の変動研究ができた。完新世の中期以降の活発な人間活動が介在して大きく変動していった河川流域の開発がデルタ形成に与えた影響を明確にできた。自然環境の構造的変動の中で、イラワジデルタ、マンダレー盆地における地形変化、河川特性の変動、デルタの表層地質の堆積構造を明らかにすることで、イラワジデルタの形成の時間が6000年以降に活性化していたことを明確にできた。また、イラワジデルタをデルタ最前線、デルタ中央部、デルタから自然堤防への移行地域、扇状地への移行地域に区分し、各々の地域の微地形配列から堆積構造と合わせてデルタ形成の空間配列を明らかにできた。また、中流地域のマンダレー盆地、および、パガン盆地においても地形調査を行い、衛星リモートセンシングを用いた分析した結果、浸食地形を検出でき、これらと人間活動との関係について検討ができた。さらに、デルタ最前線の地形形成の検討を行った結果、等深線図を用いて、イラワジデルタの最前線におけるプロデルタ、エスチュアリー地域の地形分割を行うことでき、完新世における緩やかな気候変動との対応が明らかになった。2009年から2012年までに掘削を行った3本のオールコアボーリングデータを再度、精査し、既往の上水道開発のために行われてきたボーリングによるコア台帳も用いて、古地理図を作成し、各堆積層の年代を同定し、更新世後期から完新世の河川堆積物の堆積過程を明らかにした。この結果、中期完新世における河成堆積物の堆積様式を明らかにできた。環境変化・古地理の復元図をもとにして、将来的な洪水の危険地域のゾーニングまでを考察することができた。
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度が最終年度であるため記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度が最終年度であるため記入しない。
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Research Products
(5 results)