2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12F02314
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
阿久津 聡 一橋大学, 大学院国際企業戦略研究科, 教授 (90313436)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
O'CONNOR Alexander 一橋大学, 大学院国際企業戦略研究科, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 社会心理学 / 経営論 / 国際研究者交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
集団内でのアイデアの共有は、その集団の成果向上において必須であるものの、依然としてあらゆる組織で、その共有が進んでいない。近年、組織論の研究者達はアイデアの共有にためらいが生じる原因に関して、心理学的知見に基づく検証を重視している。本研究の目的はそのような要請に応えることである。 特に本研究では、社会的拒絶に対しての不安や過剰反応などから特徴付けられる、リジェクション・センシティビティ(以下RS)の構造化を行った。RSの主要な構成要素の一つとしては、感情的な喚起の高まりを経験すること、とりわけ拒絶される可能性に関して不安を抱くことが挙げられる。こうした不安や拒絶される事への懸念は、防衛的・回避的な行動、もしくは無行動をもたらす可能性がある。そこで、我々はアイデアの共有という状況に際し、人々はどのように自分の感情を制御するのか、より厳密には、RSは感情制御戦略とどのような関係をもつのかを検証した。 調査として、まず集団下での言動やアイデア共有に関する傾向に関して、人々の自己評価に基づくデータを収集した。この調査により、アイデア共有のRSが高い事と自己申告に基づくアイデア共有の可能性の低さが、有意に関連がある事が示された。次の段階では、アイデア共有のRSは社会的拒絶の恐れがある集団状況下においてのみ予測因子として有効であり、社会的拒絶の恐れのない匿名による提案共有の予測には用いる事が出来ないという結果がみられた。またこのサンプルより、自らの意見を共有しなかったのは、主としてRSが高く、かつ職場集団において感情の抑制を行い、目の前の問題に集中して取り組まない参加者であることが分かった。これらの結果は既に論文の草稿としては出来ており、最終修正を経た後、組織行動論もしくは応用心理学のジャーナルに提出する予定である。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|