2014 Fiscal Year Annual Research Report
両親媒性金属錯体の自己組織化による超分子ナノ界面の構築
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12F02349
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
君塚 信夫 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90186304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MAHATO Prasenjit 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 自己組織化 / アップコンバージョン / 金属錯体 / 三重項 / 発光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、多孔性金属錯体(metal-organic framework; MOF)を基盤として、アクセプター部位を骨格内に規則的に配置することで、三重項エネルギー拡散とtriplet-triplet annihilation (TTA) が効率的に起こり、高効率なフォトン・アップコンバージョンを実現することを目的とした。9,10-anthracene dibenzoate (adb)を鈴木カップリングにより合成し、この配位子を用いて水熱合成によりMOFを合成した。その際、co-ligandとしてdabcoや4,4’-bipyridineを用いることで、得られるMOF構造中のadbの配列を系統的に変化させることに成功した。得られた複数種類のMOFの微結晶をそれぞれドナーの溶液に分散し、凍結脱気処理により系中の酸素を除去した後に532 nmの光を照射したところ、青色のアップコンバージョン発光が明確に観測された。この青色発光はマイクロ秒スケールの長い発光寿命を示し、また発光強度の励起光強度依存において、励起光強度を増加させると二次から一次へと挙動が変化したことより、この発光がTTA過程を経たアップコンバージョンであることが示された。更に、このMOFのナノ結晶の表面をドナーで修飾することで、アップコンバージョンナノ複合材料を合成することに成功した。得られたナノ材料をポリマー中に分散して分光測定を行ったところ、驚くべきことに太陽光程度の弱い光でアップコンバージョン効率を最大化したことが分かった。このような理想的なアップコンバージョン性能はこれまで報告が無く、本研究結果をNature Materials誌に投稿し、現在リバイズ中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)