2012 Fiscal Year Annual Research Report
テンプレート法によるナノ界面制御を用いたCNT複合材料の高機能化と展開応用
Project/Area Number |
12F02358
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
橋田 俊之 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Weili 東北大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 機械材料・材料力学 / カーボンナノチューブ / 複合材料 / セラミックス / テンプレート法 / 機械的特性 |
Research Abstract |
カーボンナノチューブ(MWCNT)/アルミナ複合材料の特性向上を目的として、MWCNTとアルミナ母材との界面構造・性質制御に主眼を置いた検討を行った。以下に研究目的を達成するために設定した各研究課題における成果の概要を記載する。 研究(1)テンプレート法を用いたMWCNTの表面コーティングに関する検討:MWCNTとアルミナ母材との界面構造・性質を制御する目的で、表面コーティングに使用する原料の選定と合成条件の探索に関する検討を行った。表面コーティングに使用した原料は、ホウ酸を前駆体に使用した窒化ホウ素、活性炭、高分子電解質ならびに炭化水素である。その結果、ホウ酸を表面コーティングの前駆体に使用することでMWCNTの表面にホウ酸由来の窒化ホウ素を合成することに成功するとともに、適切な合成温度、時間;雰囲気を用いることで窒化ホウ素をMWCNTにより均一にコーティングすることが可能であることが示された。 研究(2)単繊維引抜き試験によるナノ界面特性評価:MWCNrとアルミナ母材との界面特性を評価する目的で、走査型電子顕微鏡観察下におけるピュレーション技術を駆使した複合材料のためのナノ機械的特性評価システムを用いた界面特性評価に関する検討を行った。MWCNT/アルミナ複合材料に特殊機械加工を施すことで、単繊維引抜き試験用の複合体試料を作製し、これに基づく複合材料特性向上のための方法の提案を行った。今後、開発した試料作製法ならびに特性評価システムを用いて界面特性評価を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した本年度(~平成25年3月31日)の研究実施計画に対して、項目9.研究実績の概要で記載した成果を挙げることができており、おおむね順調に進展していると判断している。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究を遂行する上で特に大きな問題点は無い。当該研究分担者は、研究室内の若手研究者および他研究チーム間との有機的な連携も図っており、かつ着実に研究を推進できている。したがって、研究計画を変更することなく、申請書に記載した3つのプロジェクトを研究スケジュールに沿って遂行をしていく予定である。
|
Research Products
(1 results)