2014 Fiscal Year Annual Research Report
テンプレート法によるナノ界面制御を用いたCNT複合材料の高機能化と展開応用
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12F02358
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
橋田 俊之 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40180814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Weili 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | カーボンナノチューブ / セラミックス / 複合材料 / 界面特性 / 常圧焼成法 / 機械的特性 / 摩擦・摩耗特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
多層カーボンナノチューブ(MWCNT)とアルミナからなる複合材料の高機能化と応用展開を目的として、以下の3つの研究を実施した. 研究1:複合材料の破壊特性の支配因子であるMWCNTとアルミナとの界面強度を評価する目的で、埋込長さ傾斜制御型引抜試験法を開発した。MWCNT-アルミナ間の界面強度は19 MPa程度であることを明らかにするとともに、得られた値は理論モデルから予想される界面強度と概ね一致していた。これらの結果は、複合材料のさらなる破壊特性の向上のためには、MWCNT-アルミナ間の界面強度を適切な値まで低減させることが有効であることを示すものである。 研究2:常圧焼成法による複合材料作製技術を確立する目的で、MWCNT/アルミナ複合材料の焼結特性ならびに機械的特性におよぼすMWCNT添加量とMWCNT種の影響を検討した。MWCNT添加量の少ない試料において緻密な組織を有する試料の作製に成功するとともに、適切な表面性状ならびに剛性を有するMWCNTを複合化に使用することで、アルミナ焼結体の強度・靱性特性を超える破壊特性を有する試料の作製に成功した。さらに、常圧焼成法を用いることで大型試料ならびに半球カップ状の試料を作製することが可能となった。 研究3:MWCNT/アルミナ複合材料の摩擦・摩耗特性に関する知見を得ることを目的として、摩擦・摩耗特性に及ぼす作製条件ならびに摩擦環境の影響評価を行った。摺動距離が短い条件において、MWCNT添加量の増加に伴い摩擦係数は低下する傾向が認められた。MWCNTsを5.5 vol.%添加した複合材料の摩擦係数は約0.3であり、この値はアルミナ焼結体と比較して約26%低い値であった。一方、摺動距離の増加に伴い摩擦係数は上昇し、定常状態の摩擦係数はいずれの条件で作製した複合材料においてもアルミナ焼結体と同程度の値(0.4-0.5程度)であった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)