2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12F02359
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北村 隆行 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20169882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Jianshan 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ねじれ構造 / 力学的非対称性 / マルチスケール / スケール移行 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、初期力学状態の異方性に起因して微小な要素に特定のねじれ構造が発生することに着目して、そのねじれ構造の大きなスケールへの移行によって、マクロスケールにおける材料の複雑な物性を産み出す機構を解析することである。本研究のもっとも重要な学術的意義は、複雑な非対称構造が形成される過程をナノレベルの力学的要因からマルチスケールに解明する点にある。特に、本成果によって得られるスケール間のねじれ移行に関する知見は、マクロ構造体の非対称微視構造を設計するための基盤として用いることができる。生体内のねじれ構造を有した構造体の形成メカニズムにおいて、力学的要因は大きな役割を果たしていることから、生体材料を含む多方面の複雑構造を有する材料研究への発展が期待できる有用な知見をもたらすと考えられる。
最終年度である平成26年度は、前年度までに構築した基礎的知見と理論解析をさらに発展させ、植物や生体内で見られるより複雑かつ現実的な階層的ねじれ構造に関する解析を実施した。微視的なねじれ構造の特性(Chirality)のスケール移行により、より高次のねじれ構造が特殊な形状となることを明らかにした。また、その変形特性は、微視的Chiralityの値によって3つの領域に分けることができ、各領域にて変形特性が異なることを示した。これらはいずれも微視的なねじれ構造が支配しており、すなわち、このねじれ構造を制御することでより高次の構造(マクロスケール)の力学特性を設計することができることを示唆している。以上の成果はApplied Physics Lettersなどの国際誌に掲載済である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)