2012 Fiscal Year Annual Research Report
極めて高い時間分解能と振幅分解能を有する撮像デバイスに関する研究
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12F02365
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
川人 祥二 静岡大学, 電子工学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SEO Min-Woong 静岡大学, 電子工学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 時間分解能 / 振幅分解能 / CMOSイメージセンサ / マルチタップ光電荷変調素子 |
Research Abstract |
本研究は極めて高い時間分解能と振幅分解能を有する撮像デバイスに関するものである。この研究の応用は医療、予防医学の分野に多大なインパクトを与える画期的な成果となる可能性がある。 平成24年度には研究の実現のために高時間分解能と振幅分解能を有する蛍光寿命と蛍光相関イメージングの撮像デバイスの開発を行った。撮像デバイスの最適化のためには、デバイスシミュレーションをパラメトリックに行う必要があり、高精度デバイス設計のため、SIMS解析を用いてパラメータを抽出済みである0.11μm埋め込みフォトダイオードCMOSセンサプロセスを用いて、デバイスシミュレーションを行った。それから高時間分解能を有するデバイスを設計するために、信号電荷の高速転送や完全転送が必要であり、SPECTRA(デバイスシミュレータ)を使用して事前検討を行った。また、高時間分解能(<1ns)を獲得するために、高性能周辺回路の設計も重要であり、回路シミュレータ(現有ツールであるCadence社のSpectre等)を利用して検討を行った。特に、極低雑音(~1電子)の実現のため読み出し回路の性能が重要であり、その回路の検討や開発を行った。 上記のようなシミュレーション結果を基にして、マルチタップ光電荷変調素子を設計試作した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の計画通りにデバイスのシミュレーションや試作が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
高時間分解能と振幅分解能を有する蛍光寿命と蛍光相関イメージングを実現するために開発した撮像デバイスの評価を行う。まず、試作素子を蛍光寿命と蛍光相関イメージングに応用するためには、マルチタップのすべての蓄積部に対して、光電変換部から1電子転送を可能とする電位障壁のない高速電荷転送が可能か、また、電荷蓄積部から読み出し部への完全転送により、極低雑音(~1電子)の信号読み出しが可能であるかが実現の鍵を握る。これを確認するため、1サンプリングあたり、光電子の検出確率が11100程度の極微弱光に対して、繰り返しサンプリングと電荷蓄積の動作を行い、線形性とノイズ性能の評価を行う。
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Research Products
(9 results)