2012 Fiscal Year Annual Research Report
TiとZrの酸化物からなるナノ構造体を用いた新規な色素増感型太陽電池の開発
Project/Area Number |
12F02378
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
松田 厚範 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LECLERE DarrenJ. 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 陽極酸化 / 色素増感太陽電池 / 金属酸化物 / ナノチューブ / 分岐型構造 / 印過電圧 / 溶解速度 / シミュレーション |
Research Abstract |
(1)実験体制の構築 陽極酸化を行うための実験設備を整えた。また、ソーラーシュミレーター(朝日分光HAL320)を導入し、色素増感太陽電池(DSSC)の特性評価を行うための準備を行った。 (2)細孔間距離の解析 陽極酸化によって形成される酸化物ナノチューブの細孔間距離を、高精度で解析するためのプログラム作成を行った。解析プログラムは、Matlabを用いて設計し、流域アルゴリズム基づいて、酸化物界面の走査電子顕微(SEM)鏡像からナノチューブの位置を決定するものである。この研究成果については、Electrochemical Communications誌へ、投稿の予定である。 (3)分岐型ナノチューブの形成 電解質溶液との接触面積を増大させ、DSSCの特性を向上させるために、分岐型酸化物ナノチューブの形成は重要である。今回、印加電圧を陽極酸化処理の途中で系統的に変化させることで、分岐型酸化チタンナノチューブが形成されることを明らかにした。分岐構造の形成には、電界による溶解速度が重要な因子であることがわかった。北海道大学幅崎浩樹教授との共同研究による構造解析を開始した。 (4)酸化物成長のシミュレーション解析 透過型電子顕微鏡(TEM)、原子間力顕微鏡(AFM)、SEM観察結果に基づいて、Matlab,Abaqus,ANSYS,Comsolなどの有限要素法解析ソフトを用いて、陽極酸化による酸化物成長メカニズムの解析を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・実験準備が整い、実験データが蓄積されている。 ・電子顕微鏡観察が行われ、シミュレーション解析が進められている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、以下の項目について推進する。 ・Ti陽極酸化およびZr陽極酸化の系統的なデータの収集と解析・DSSCの構築と特性評価および改善 ・国際学会での発表と、学術論文の投稿による研究成果の公表なお、本研究の進める上での問題点は特にない。
|
Research Products
(2 results)