2014 Fiscal Year Annual Research Report
葉緑体ATP合成酵素の酸化ストレスによる失活の分子機構とその防御
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12F02389
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
久堀 徹 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (40181094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BUCHERT Felix 東京工業大学, 資源化学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ATP合成酵素 / 活性酸素 / βサブユニット / DELSEED領域 / γサブユニット / 酸化還元制御 / メチオニン |
Outline of Annual Research Achievements |
活性酸素(ROS)ストレスで特異的に攻撃される葉緑体ATP合成酵素の生化学的な解析により、ROSによって攻撃される部位がγサブユニット上の複数のメチオニン残基であることが明らかにされている。このメチオニン残基の近傍は、γとβの相互作用領域と想定されるため、この近傍のアミノ酸にCys置換を行って分子間架橋を可能にすること、および、側鎖の大きなアミノ酸に置換して空間的な制約を与えることなどにより、γの特徴的な制御である酸化還元制御に影響のあるアミノ酸残基の特定を試みた。その結果、立体構造上特定の位置関係にあるβとγのアミノ酸の間で、特異的に分子間架橋が可能なこと、および、この架橋がγの酸化還元に影響されることが分かった。上述のROS感受性に関与するアミノ酸領域におけるβサブユニットとγサブユニットの相互作用が、この酵素の活性制御に最も基本的に役割を果たしているADP阻害機構を制御すること、および、酸化による酵素活性の抑制に深く関与していることが明らかになった。中でも、βサブユニットのDELSEED領域と呼ばれる分子下部に位置する領域は、γサブユニットのネック領域との相互作用をしており、複数のアミノ酸がこの相互作用に関与していることが明らかになった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)