2014 Fiscal Year Annual Research Report
温室効果ガス低減を目指したダイズ根粒菌N20還元過程遺伝子群の制御機構の解明
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12F02398
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
南澤 究 東北大学, 大学院生命科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SANCHEZ GOMEZ Cristina 東北大学, 大学院生命科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 温室効果ガス / 脱窒 / N20還元酵素 / 根粒菌 / 硝酸還元酵素 / nasST |
Outline of Annual Research Achievements |
N2Oは強力な温室効果ガスであると共に、オゾン層破壊の原因物質でもある。植物根圏はN2O発生源の一つであり、私たちのグループはDNA校正機能を低下させたダイズ根粒菌Bradyrhizobium japonicumから、突然変異によりN2O還元酵素(N2OR)活性の上昇したNos強化株を作出し、N2O削減効果を実証してきた。しかし、Nos強化株におけるN2OR活性上昇の原因は不明であったため、本研究ではその原因解明を行ってきた。昨年度まで、(1)bll4572(nasS)遺伝子の変異がNos強化株におけるN2OR活性上昇の原因であること、(2)本遺伝子はB. japonicumの脱窒系においてnosZだけでなくnapAの転写制御に関与している新規転写制御因子であること、(3)NasTタンパク質による根粒菌脱窒の遺伝子発現促進をnasS産物が負に制御することが明らかとなった。本年度は、まずnasST介在nosZ遺伝子発現誘導の硝酸濃度プロファイル解析を行った。種々の濃度の硝酸および亜硝酸添加条件下のnosZおよびnapEの遺伝子発現の比較を行ったところ、細胞レベルのNasSTシステムの硝酸感受の臨界濃度は、50uM付近であり、ダイズ根圏における硝酸濃度より高いことが分かった。したがって、植物根圏において、NasS変異によりN2O還元酵素活性を上昇させられる科学的根拠が明らかとなった。また、次世代シーケンサーを用いたnasST変異体の網羅的な遺伝子発現解析の準備を行った。具体的には、野生株およびnasS変異株を好気条件で培養した細胞からRNAを抽出後、cDNAを作成し、次世代シーケンサーのRNA-seqによる発現解析系を確立した。
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] The nitrate-sensing NasST system regulates nitrous oxide reductase in Bradyrhizobium japonicum.2014
Author(s)
Cristina Sánchez, Manabu Itakura, Takashi Okubo, Takashi Matsumoto, Hirofumi Yoshikawa, Aina Gotoh, Masafumi Hidaka, Takafumi Uchida, Kiwamu Minamisawa
Organizer
15th International Symposium on Microbial Ecohogy
Place of Presentation
Coex Convention Center, Seoul, Korea
Year and Date
2014-08-24 – 2014-08-29