2012 Fiscal Year Annual Research Report
王・女性・文人・僧侶 -平安時代における宗教生活-
Project/Area Number |
12F02715
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
上島 亨 京都府立大学, 文学部, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BLAIR H.E 京都府立大学, 文学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 金峯山 / 厳島 / 大江匡房 / 「江記」 |
Research Abstract |
本研究費は外国人特別研究員ヘザー・ブレア氏(インディアナ大学准教授)の日本における研究のために交付された経費である。ブレア氏が外国人特別研究員として滞在中に行うべき研究の計画は次の3点である。 (1)博士論文を改稿した書籍刊行の準備を完成させること、 (2)厳島信仰に関する研究を進展させること、 (3)日本の院政期宗教史研究の成果と課題を学ぶこと、 それぞれについて、研究の進捗状況を報告する。 (1)氏は平安時代の金峯山信仰に関する博士論文をハーバード大学に提出し、学位を取得した。 日本で金峯山に関する史料を収集し、博士論文を補訂の上、英文で出版する準備を進めることが本項の目標である。24年度には、上記の作業は順調に進展し、入稿原稿はほぼ完成した。そして、そこで得た新たな知見を含めて、平成25年4月20日に説話文学会例会で「新出『江記』の逸文」と題する報告を行う準備を進めている。 (2)厳島神社とその周辺の現地調査を行い、近隣の資料館で史料収集を行った。また、このテーマでの英文での論文を執筆する作業も順調に進んでいる。 (3)本研究費を利用して、研究に必要な史料集や論文集を購入するとともに、大学図書館をはじめ、各地の資料館に出かけて文献・資料を入手した。この項目も順調に進展している。 以上、いずれについても、研究の進捗状況は良好で、(1)については、当初の目的以上の成果が上がりつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
3つの研究計画のいずれも順調に進捗し、研究課題(1)については、当初の目標以上の成果が上がりつつあるから。
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Strategy for Future Research Activity |
残りの日本の滞在期間中で、残された課題を完遂して、十分な成果をあげてアメリカに帰国できるように、努力したいと考える。
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