2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12F02720
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
中川 成美 立命館大学, 文学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CRONIN Michael 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 外国人特別研究員
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Keywords | 大阪 / 反逆 / 都市 / 戦間期 / 織田作之助 |
Research Abstract |
1【研究活動】 (1)早稲田大学で、『夫婦善哉』原作の映画とテレビドラマ台本を集めた。これらを検証することで、織田作之助の1941年名作の構想、人物、テーマが、いかに50年代、60年代の様々なメディアに普及したかをたどることができた。 (2)ハーバード大学図書館とミシガン州立大学図書館で英文資料を収集した。これは、本研究の理論的枠組みとなる。 (3)戦前、戦中、終戦直後の大阪の歴史と文学に関連する図書、戦後映画史に関連する図書を集めた。これらの資料は、原稿の「はじめに」を改訂する際に使用する予定である。 (4)大阪を舞台とする映画のDVDを集めた。原稿の第5章は、『暖簾』(原作、山崎豊子)と『夫婦善哉』(原作、織田作之助)とそれらの映画化を中心に、戦後の映画の中の「大阪」について論じ、これらのDVDもこの章で扱う予定である。 2【学会参加】 (1)2012年10月に、オハイオ州立大学で行った日本文学協会の会議に参加した。谷崎潤一郎の作品『卍』について発表した。これは、原稿の第3章の一部である。学会参加者から建設的な意見をもらい、論文の構造を強化することができた。 (2)2012年11月末に、ソウルで行ったメカデミア国際会議に参加した。「反事実的歴史」と言うこの学会のテーマに従って、万城目学の2009年のベストセラー小説『プリンセス・トヨトミ』とその映画化について発表した。「大阪と反逆」という本研究のテーマが、現代大衆文化の中でどのように進化したかの知見を得ることができた。 (3)2013年1月に、ボストンで行った現代語学文学協会の会議に参加した。外語文学における最近の都市文学研究に精通することと、原稿の序文で大阪文学を比較文学の中で取り上げる予定である。 (4)2013年3月に、立命館大学で行った学会に参加した。谷崎潤一郎のエッセーについて発表した。『細雪』を中心とする原稿の第3章に取り扱う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りに、原稿の第1章と第2章の改訂を完成した。
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Strategy for Future Research Activity |
元の第2章は長過ぎたため、二章に分けることにした。これから、第5章と新しい第3章を改訂する。この目的を達成するために戦前、戦中、終戦直後の大阪の歴史と文学に関連する図書、大阪を舞台とする映画のDVDを集める。 2013年6月に、東京、桜美林大学で行う学会に参加して、第5章の一部について発表そる。 この研究の期間中に学術出版社に本の企画書を提出する予定ある。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] ディスカッサント2012
Author(s)
CRONIN, MICHAEL
Organizer
言語、表象とジェンダー
Place of Presentation
立命館大学衣笠キャンパス(京都府)
Year and Date
2012-12-19
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