2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12F02736
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
審良 静男 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KEBER Rok 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 外国人特別研究員
|
Keywords | Cyp51 / Regnase-1 / MyD88 |
Research Abstract |
今年度は到着(2012年11月)より短期間のみであったため、マウスの準備と予備的なデータ取得を行った。 1)Cyp51はfloxマウスとミエロイド系細胞に特異的にCreリコンビナーゼを発現するLysM-Creマウスを交配しており、近く遺伝子欠損マウスが得られる予定である。 2)MyD88変異体の探索を行った。理研バイオリソースセンターに依頼していた変異体スクリーニングにより、5種類のミスセンス変異体が得られた。これらの変異のMyD88の機能への影響を調べるため、site directed mutagenesisを行い、HEK293細胞にNF-kB-luciferaseレポーターとともにトランスフェクションし、ルシフェラーゼアッセイを行った。すると、2個の変異が野生型のMyD88よりもNF-kBプロモータ活性を上昇させた。これは、この2個の変異がgain-of-function変異として機能することを示唆する。 3)RNA安定性を制御するRNaseであるRegnase-1のCD8陽性T細胞、制御性T細胞特異的な欠損マウスの解析を新規に開始した。両者ともRegnase-1欠損マウスと同様に自己免疫疾患を発症し、かつT細胞が自発的に活性化していた。しかしながら、T細胞全般でRegnase-1が欠損しているマウスまたはCD4陽性細胞特異的に欠損しているマウスなどとは自己免疫疾患発症時期や活性化のパターンなどで違いが見られ、細胞ごとに異なるRegnase-1のターゲットとそれによる自己免疫疾患発症の分子機構の存在を示唆した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
Cyp51に関しては当初の計画通り進行している。MyD88の変異体探索に関しては、既にin vitroでの結果が得られ始めており、今後生体を使った研究へと進む足がかりを短期に得ることが出来たことは計画以上である。 CD8陽性T細胞または制御性T細胞特異的なRegnase-1欠損マウスの解析は予備的なデータを得られた段階であり、今後の発展が望まれる。
|
Strategy for Future Research Activity |
Cyp51に関しては細胞特異的欠損マウスを得られ次第、その細胞や全身におけるCyp51の免疫応答の関与を検討する。MyD88変異体に関しては、in vitroの結果に基づき得られた2種類の変異体の生体が得られ次第、TLRリガンド,IL-1betaなどのサイトカインに対する細胞の応答を検討する。また、MyD88変異体の一つはびまん性大細胞B細胞性リンパ腫に関与していることが示されており、新しく発見された変異体におけるリンパ腫発症なども調べる。 Regnase-1欠損マウスに関しては各細胞内でのターゲットの特定を行うためにRNA半減期の網羅的定量等を行う予定である。
|
Research Products
(1 results)