2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12F02746
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川島 隆太 東北大学, 加齢医学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MAGISTRO Daniele 東北大学, 加齢医学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 有酸素運動 / 高齢者 / 認知機能 / QOL / 訓練 / 脳 / 可塑性 |
Research Abstract |
本研究では、高齢者の健康とQOLの向上を可能とする運動プログラムの開発とその認知的側面や、身体的側面、神経系の側面への影響の評価を目的とする。 上記の研究目的を達成するために、24年度は当初の予定通り研究計画の実施の詳細と準備を行った。介入で行う運動プログラムを開発し、その評価のための、研究計画を策定した。本研究計画では具体的な運動プログラムとして、運動同様、認知機能の向上に効果のあるワーキングメモリ訓練を有酸素運動と同時に行うことに決定した。評価系のための心理指標、MRIの撮像などを決めた。実施のためのノウハウのわかる研究者と協力を進め、実験器具を用意し、東北大学医学系研究科の倫理委員会より研究計画の承認をうけた。また、解析のためのソフトウェアなども用意した。 現在は、これらの研究計画に基づき実施のための、予備実験を準備中である。 人口の高齢化は、先進国において急速に進んでおり、老化に伴う身体的機能認知機能の低下やそれの改善を可能にする運動などに関する知見の集積は極めて重要である。本研究では、特に身体的機能認知機能の向上を目的とする新たな運動プログラムの開発を行い、それが成功裏に終わった暁に社会・科学に及ぼす影響を甚大であると考えられる。また、ワーキングメモリ・有酸素運動、複数の課題を同時に行う二重課題は、いずれも高齢者においてその機能が低下したものであり、それらの単体での訓練はいずれも高齢者の機能向上にはたすことが先行研究でよく知られている。それらのコンビネーションを行った訓練の高齢者の機能への向上はその意味で期待できると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は4か月ほどの日本での滞在となるが、この間に文献検索などにより実験計画の詳細を詰める。また、実験用具(心理計測用PC,解析ソフト、心理検査用具)をそろえ準備をすすめ実施の際のマニュアルや訓練の組織化についての計画も練る。という当初の計画通り研究が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
予備実験の後、実験を計画通り行い、解析を行う。
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