2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12F02752
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堂免 一成 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10155624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KALOUSEK Vit 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 水素 / 光電極 / 太陽エネルギー変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
n型半導体光電極を用いた水の分解反応による水素及びメチルシクロヘキサン製造におけるエネルギー変換効率を向上させるには、可視光照射下、小さな印加電圧での光アノード電流を向上させる必要がある。今年度は可視光照射下で水を水素と酸素に分解することが可能な窒化ガリウム酸化亜鉛固溶体光触媒を粒子転写法により光電極化し、光電気化学的水分解反応における光アノード応答を検討した。 アンモニア熱窒化法により調製した窒化ガリウム酸化亜鉛固溶体光触媒粒子をガラス基板上に堆積させ、スパッタリング法や真空蒸着法により各種金属層を製膜した。その後、剥離、超音波処理を経て光触媒粉末と金属膜の接合体を得た。これに導線を接続して光電極試料とした。裏面金属として亜鉛を用いたところ、その他の金属に比べて比較的高い光電流値が得られた。しかし、機械的強度や化学的安定性に乏しかったため、チタンを用いて酸化イリジウム助触媒の担持効果の検討を継続した。 3重量パーセントの酸化イリジウムを担持することで酸素発生電位における可視光照射下での光電流値が30 uA ㎝-2から200 uA ㎝-2に向上し、既報(Bull. Chem. Soc. Jpn. 2009, 82, 401)に比べて同等の測定条件で数倍大きな光アノード電流が観測された。 光電極上の光触媒粒子の形態を観察したところ、直径200 nmないし400 nm程度の窒化ガリウム酸化亜鉛固溶体粒子が2 um以上の厚さで凝集した状態でチタン層上に固定化されていることがわかった。光触媒粒子の分散性を改善して粒界抵抗を低減させることにより、より大きな光電流が得られるようになると期待される。 今後、光触媒粒子の粒径を制御するとともに裏面電極金属種や助触媒の種類の検討を継続することで光電流値が一層向上し、太陽エネルギーを利用した持続可能な社会システムの実現に貢献できるものと考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)