2012 Fiscal Year Annual Research Report
SOFC多孔質電極の微構造を考慮した直接内部改質反応の評価
Project/Area Number |
12F02754
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 英生 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BRUS Grzegorz 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 改質反応 / 固体酸化物型燃料電池 / 多孔質 / 実験 |
Research Abstract |
本研究は固体酸化物形燃料電池(SOFC)の燃料極において炭化水素燃料の水蒸気改質反応を進行させるいわゆる直接内部改質に注目しするものである.燃料極に含まれるニッケルを触媒として直接内部改質を行うことで,システムの簡略化・低コスト化が可能となるが,水蒸気改質は強い吸熱反応であるため熱管理には一層の注意が必要である.そこで直接内部改質の反応速度の正確な見積もりが必須だが,これまで報告されている反応速度式には大幅なばらつきがある.・本研究は,電極微構造と改質反応の相関を実験的に明らかにすること,そして信頼性の高い反応速度式を得ることを目的とする.さらにこれを数値解析に組み込むことで,直接内部改質を伴うSOFCにおける熱管理について基礎的知見を得る. 初年度であるH24年度は実験に供する試料の作製方法を確立した.すなわち,本研究では改質反応が活性化させる触媒の性能とその微構造との相関を検討するため,微構造が異なる触媒試料を複数自作する必要がある.固体酸化物形燃料電池の燃料極材料として一般的なニッケルとYSZ(イットリア安定化ジルコニア)の混合多孔質を対象の触媒として設定し,多孔質触媒中のニッケルとYSZの混合比や,焼成温度を変化させることで,種々の試料を作製した.焼成後の多孔質体を電子顕微鏡で観察することによって,微構造の異なる多孔質体を作製できることを確認した.計算機およびソフトウェアを導入し,数値解析の準備を開始した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通りに進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
現在のところ,計画通りに研究が進展している.今後は当初の予定通り,自作した資料を用いた改質実験を行う.
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