2014 Fiscal Year Annual Research Report
深海フロンティア-近年の環境変動は日本の深海底生生物群集を変えるか
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12F02765
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
豊福 高志 独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋生物多様性研究分野, 主任研究員 (30371719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MAMO Briony Louise 独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋生物多様性研究分野, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 有孔虫 / 海洋酸性化 / 深海環境 / 群集解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
相模湾および仙台沖の深海堆積物をシリンジにコア状にしたうえでpH条件を変えて飼育を行った。実験では、堆積物を設置した水槽とは別に、大きなタンクにおいてpHコントローラを用いて、一定のpHになるようにCO2を添加した上で、ペリスタルティックポンプを用いて、pHを調整した海水をガラス水槽に送り込み、循環するようにした。このような実験系を異なるpH条件とした3条件と対照区にわけ1週間にわたって堆積物の様子とDO, pHについてモニタリングを行った。実験期間終了後には堆積物から深さごとに切り分け、堆積物から有孔虫を拾い出した。得られた有孔虫は群集解析のほか、実体顕微鏡および走査電子顕微鏡(SEM)を用いて、形態観察を行った。以上の手順を経て方法論の問題点を洗い出した上で解析を行った。 相模湾および仙台沖の深海堆積物を用いた実験については、実験期間の終了後有孔虫を拾い出した。全部で51種の底生有孔虫が同定された。ローズベンガル染色による生死判定を行ったところ、22種について生存が示唆された。堆積物を含む実験系であったが、飼育環境のpH条件は比較的一定に保つことができた。一方で、全アルカリ度については実験期間を通じて増加している。これは堆積物に含まれる炭酸塩などの溶出の影響が疑われる。環境の各pH条件における有孔虫群集を検討した結果、低いpH条件であっても生息個体が見出されており、必ずしも直ちに死に至るわけではない。pHが低い条件で生存率が低下する傾向が見出された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
Outreach:JSPS Science Dialogue; University of Tsukuba High School, Komaba (2014)
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Research Products
(4 results)