2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12F02768
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
興津 健二 大阪府立大学, 工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
THANGAVADIVEL Kandasamy 大阪府立大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 超音波分解 / 最適化 / メチルオレンジ |
Research Abstract |
水溶液に高出力超音波を照射すると、極めて高温・高圧の微小気泡が生成されるが、この微小気泡からなる反応場の物理化学的特徴についてはまだよくわかっていないのが現状である。したがって、超音波の誘起する微小気泡を環境保全技術に利用するためには、様々な有害有機化合物の分解について検討すると共に、反応場の特徴を理解し制御できる技術を開発する必要がある。本年度は、超音波照射実験の最適条件の探索について検討した。超音波照射には定在波型の超音波照射システム(周波数:200kHz、振動子直径:65mm)を用いて行った。今回、直径の異なる円筒形ガラス製照射容器を5つ(外径:20mm、48mm、65mm、95mm、117mm)用いて、間接照射系でのメチルオレンジ(染料のモデル化合物)の超音波分解について検討した。また溶液の液高さ(21mm、58mm、81mm、118mm)がメチルオレンジの分解速度に与える影響について検討した。さらに溶液が吸収した超音波エネルギー量と超音波分解速度の関係についても検討した。超音波照射容器の直径や溶液の液高さを変えると吸収される超音波エネルギー量とメチルオレンジの分解速度が共に変化することが確認された。特に外径95mmの照射容器を用いたときにメチルオレンジの分解が速く進行する傾向があることがわかった。さらに比較として、周波数の高い超音波発生装置(超音波霧化発生装置、周波数:2.4MHz)を用いてのメチルオレンジの分解について検討した。得られた成果は国際的な学術雑誌に現在投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調に研究が進み、得られた成果をまとめて、国際的な学術雑誌に論文が投稿できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
超音波照射実験の最適条件の探索に対して、本年度は超音波照射容器の直径や溶液の液高さを変えると分解速度が変化することがわかった。さらに予備実験で、超音波周波数が分解速度に与える影響や流通式超音波照射実験系での分解について検討した結果、興味深い研究成果が得られつつあるため、今後も引き続き、超音波照射実験のさらなる最適条件の探索について検討を進めたいと考えている。
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