2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12F02775
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
蟹江 憲史 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KABIRI Ngeta 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 持続可能な開発目標 / ガバナンス / 持続可能な開発 / 生物多様性 / 気候変動 |
Research Abstract |
この研究の目的は、2015年に達成期限を迎えるミレニアム開発目標(MDGs)後の2015年以降の開発・成長目標において、持続可能な開発目標(SDG)が取りうる位置づけとその内容を総合的に研究することにある。具体的には、特にアフリカに焦点を置いて実証的な比較研究を通じ、気候変動対策と同時に地球規模の生物多様性の保持をもたらし、また、国際開発を実現するような目標や指標を同定し、またその実現のためのガバナンスのフレームワークを導き出すことにある。生物多様性のガバナンスを気候変動の文脈から考えることは、理論的にも、現実的にも妥当である。持続可能な開発に関しては、経済、社会、環境の3つの柱があり、そのバランスのとれた発展が課題になっている。とりわけ経済発展と環境持続性のアンバランスが与える影響の中に、生物多様性の減少がある。この減少は、気候変動に関係があることが証明されている。生物多様性保護の強化は、気候変動を和らげる効果と、気候の脆弱性を適合させる役割を持っており、また一方、多様生物の退化は、特に土壌の退化は、二酸化炭素排出と崩れつつある二酸化炭素削減が地球温暖化を促進している。このため、気候変動の影響下にある環境ガバナンスの問題は、多様なセクター、国家および多くの専門分野を含む、包括的かつ長期的な研究計画として捉えられなければならない。このアプローチにより、気候変動の時代において、生物多様性をめぐるガバナンスの課題に対処するための新たな政策の焦点を定義し、絶えず精緻化していくことが可能になると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画に則って、順調に、基本的な文献の再確認、データの分析、ワークショップの参加など、研究を進展させることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は、さらに、広範囲にわたる研究成果を導き出すことに着手する。 アフリカと、そしてアフリカに近い、東・中央ヨーロッパに出張し、比較研究を行う。両大陸から集められる気候変動ガバナンスデータは、ポスト2015SDGsに関連付けるものとなることを期待している。 また、いくつかの論文を発表する用意がある。そして、気候変動や、Post-2015 sDGsに関連したワークショップやセミナーに参加し、更なる研究を進めて行く。
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Research Products
(3 results)