2012 Fiscal Year Annual Research Report
アジアの発展途上地域におけるエネルギー効率等促進のためのイノベーション研究
Project/Area Number |
12F02813
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
角南 篤 政策研究大学院大学, 政策研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KURNIAWAN TonniAgustiono 政策研究大学院大学, 政策研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 技術協力 / 持続可能なエネルギ移行 / 南北協力 / イノベーション / スラバヤ / スマートシティ / 再生可能エネルギー / 北九州 |
Research Abstract |
近年の工業化や都市化に伴う経済発展により、インドネシアは世界で最も急速に発達を遂げている新興経済国である。世界第4位となる2億4千万人の人口を抱え、また地熱エネルギー資源国として知られるインドネシアであるが、そのうち2千万人は電気の通っていない地域に居住しているなど、エネルギー資源の不足という問題を内包している。そのため、政策立案者がインドネシアの近年の発展傾向を理解することは、持続可能な社会を目指す上で大変重要となると考えられる。 インドネシアにおいて、急速な経済発展によりエネルギーへの需要は高まっているが、国家予算内の重油補助金は縮小している。再生可能エネルギー導入促進は、化石燃料補助金を減額できるだけでなく、現在のエネルギーシステムが直面している問題を解決する方策となりえる。 これらの問題を解決する政策はいまだ可決されていないが、イノベーションは人々のQOLを改善する一つのキーワードになると考えられる。気候変動への順応や気候保護の重要な対象地域として、日本は再生可能エネルギー分野において画期的な発展を遂げている。 イノベーションはグローバルチェンジや社会変化に応用できることから、日本の再生可能エネルギーにおける最先端のイノベーションは、インドネシアにおける持続可能なエネルギーへの円滑な移行に利用できると考えられる。もしインドネシアが、北九州におけるスマートシティおよび低炭素都市のような日本での価値ある取組みから学ぶことができれば、再生可能エネルギー政策についての問題に効果的に対処できるのではないかと思われる。研究成果:1.米国シカゴのAir & Waste Management Association(AWMA)より、2013年Waste Management Awardsを受賞。2.Journal of Cleaner Productionの2013年特別号に、論文2本を投稿(審査中)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集のためのフィールドワークにおいていくつかの障害に見舞われたが、当初の研究計画に沿って研究を実施することが可能だと見込まれている。研究計画に合わせるため、若干の調整が必要とされる可能性がある。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度(2013年)には、マレーシア、タイ、東ティモール、ベトナム、フィリピンといった発展途上の国々においてフィールド調査を実施し、イノベーションと研究開発の政策をそれぞれ比較、評価し、イノベーション政策の分析および議論を深めることを計画している。グローバル化した世界において研究を成功させるには、国際的な協力体制が必要となる。科学分野における国内外のさまざまな研究機関との交流における研究者たちとの協力体制や技術交流は必要不可欠であり、本研究の前進に大きく貢献するものである。 本研究のメソドロジーは、インドネシアのスラバヤや、フィリピンのセブといった重要都市におけるケーススタディである。本研究はどのようにスマートシティや低炭素都市導入の概念がインドネシアに応用できるかに焦点を当て、エネルギー効率および持続可能性の促進を目指すものである。 データ収集は、スラバヤのステークホルダー(政策立案者や地域の有力者等)に対して半構造的インタビュー手法によって実施する。インタビューは1時間ほどを予定しており、必要に応じて再度のインタビューを予定している。 また、質問票によるデータ収集も予定している。
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