2012 Fiscal Year Annual Research Report
擬Riemann多様体の等長変換群の離散部分群の群作用について
Project/Area Number |
12J00205
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
椋野 純一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | Lorentz幾何 / 擬Riemann幾何 / 固有不連続 / 等長変換群 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ローレンツ多様体をはじめとする擬リーマン多様体の等長変換群の離散部分群の作用の性質を調べることである。ローレンツ多様体の等長変換の離散部分群の固有不連続な作用に関して1968年にCalabiとMarkusによって次の興味深い現象が観察した:de Sitter空間の等長変換群の離散部分群で固有不連続にde Sitter空間に作用するものは有限群になる。前年度までの成果として、私はCalabiとMarkusの結果をローレンツ多様体のある種のクラスにまで一般化することができた。今年度、私の結果をより一般の擬リーマン多様体に一般化できるかどうかについて研究を行った。擬リーマン多様体の重要な例である擬リーマン捩れ積の場合から考察を行った。 捩れ積の場合において、私の前の結果の類似の結果を得ることができた。CalabiとMarkusの結果が一般の擬Riemann多様体へ一般化できることの手がかりとなる結果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
まだ、CalabiとMarkusの結果を一般の擬Riemann多様体にまで一般化できていないので、研究はやや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後であるが、もう一度、ローレンツ多様体の場合に戻って、私の論文で得た手法とは別の手法を開発することを試みる予定である。AnderssonとGallowayが2002年にある種の曲率条件を課したasymptotically simpleな時空へのクラスに対して、基本群の有限性を示した。この結果は、CalabiとMarkusの結果の一般化であり、私のすでに得ている結果とは全く違う方向性のものである。私は、AndessonとGallowayの与えた与法を参考に、別の新しい結果を与えれないかを考察し、研究している。
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